上昇上位通貨の共通点
円が独歩安
先週1週間の対ドルでの主要通貨の騰落は、上昇通貨は上位よりはNZD(+2.05%)、AUD(+1.55%)、GBP(+0.98%)、CAD(+0.83%)、CHF(+0.43%)、EUR(+0.22%)と続き、
下落通貨では、JPY(-1.81%)のみとなりました。
円が独歩安、結果クロス円、特に対資源国通貨で円安の動きが加速しています。
ここにはありませんが、G10通貨まで広げれば、NOKJPY(ノルウェークローナ円)も上げ幅を拡大しています。
先々週こそ、下落に転じた通貨は複数ありましたが、先週の場合は円のみが下落、結果、クロス円の上昇が加速、値幅も広がっています。
上昇上位通貨の共通点
先週の上昇上位通貨に共通するのは…、
(1)金融緩和の正常化が進行中で、さらなる緩和の縮小が前倒しになりそうな国の通貨
(2)エネルギー価格や原油先物価格の上昇から、輸出採算の改善が期待される国(=資源国)の通貨
ということになります。
一方、円の立ち位置を再度確認しておくと、この(1)、(2)とは対極にあり、緩和の縮小は見通せず、原油価格の上昇が物価上昇となり、かえって実質金利(注)を引き下げることになります。
(注)実質金利=名目金利-予想物価上昇率
日本には資源はありませんので、輸入に頼る部分が多く、結果、同じ数量を輸入した場合、原油高などから支払額が増え貿易赤字が拡大するという震災後と同じ構図になってきました。
ここにきて浮上したこうした通貨間の格差の問題、FOMC後に急浮上したテーマとして非常に分かり易く、今週以降もこの流れの継続性を占うことになります。
短期的な相場の方向性を決めるという点では、今週も複数の細かい経済指標の発表が予定されていますが、これまでの流れを変えるほどでもないでしょう。
リスク要因とすれば、ここまで3度のクーポン(利金)の支払いを履行していない中国の不動産大手恒大集団(Evergrande)の行方。
金融市場では、今週10/18-19にもデフォルト(債務不履行)を宣告される可能が浮上しており、特に週の前半は注意が必要かもしれません。
ただ、これまで為替市場はこうした報道に一時的にリスクオフで反応していきましたが、USDJPY、NZDJPY、CADJPY、GBPJPYはコロナ後の高値を更新してきました。
戦略ですが、先週のように棒上げとなるとなかなか再エントリーが難しい。
TC30分も使いながら、上述4通貨の買いや押し目買いを継続したいと思います。
TC=TwinCloud、SmartLogicFXのなかで頻用するインディケーター
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