ロビンフッダー対ヘッジファンド
本日、マーケットでというよりもネットで話題になっていたのがロビンフッダー対ヘッジファンド。豊島逸夫さんが日経新聞に取り上げていたので、日本でも話題になっています。
米素人集団、ヘッジファンドを締め上げ勝利
https://www.nikkei.com/article/DGXZASFL26HGA_W1A120C2000000
詳細はこの記事を読んでいただきたいのですが、つまりヘッジファンドがshortにしている株を、SNSのチャット・サイト上で団結して、shortスクイーズさせたというもの。標的にあったのがゲームストップという株。
チャットサイトというのは、redditという米国版5ちゃんのWallStreetBetsというスレッド。標的にあったのがGME(Gamestop Corporation)という株。WallStreetBetsに火がついたとみられGMEはショートスクイズ(踏み上げ)で急騰し、一時145ドルへと急騰。
シンプルトレードのメルマガでも何度か取り上げているロビンフッダーですが、昨年からよく話題になっており、これまでの著名投資家を苦しめています。
下記は昨年の夏にdiamondで取り上げられた記事。
米国で大躍進する素人「ロビンフッダー」に対し苦戦する著名投資家…コロナ禍と株式ポピュリズムで金融はどう変わるのか?
コロナショックは人々の生活や仕事の仕方に不可逆的なインパクトをもたらしたが、それは金融の在り方についても同様である。金利や株式相場の変動パターン、金融政策の目的や方法論など、アフター・コロナの金融の姿は以前のものとは大きく変わり、そしておそらくは、もう元には戻らないと考えられるのである。
象徴的な動きは、実経済が大きく落ち込み、その後の回復も到底V字型とは言えない緩やかなものになりそうな中で、株式市場は当初の急落からほぼV字型で回復したことに見られる。なぜそんなことが起きるのか。
米国ではスマホ用株式売買アプリ「ロビンフッド」を駆使する“ロビンフッダー”と呼ばれる素人投資家が大躍進を見せる一方で、燦然たる実績を誇ってきた著名投資家の中には苦戦するものが目立つ。それだけ過去のパターンとは異なる相場付きということだろう。
世界一有名な投資家であるウォーレン・バフェットもその一人だし、数字の上ではそのバフェットをはるかに凌ぐ高パフォーマンス集団のルネッサンス・テクノロジーズもそうだ。
ルネッサンスは一般にはそれほど名が知られていないが、「世界で最も賢い億万長者」と言われるジム・シモンズが1982年に設立したヘッジファンド運用会社で、過去、信じられないほどの運用成績を残してきたスーパー投資家なのである。だが、そのルネッサンスの主力ファンドの一つが、今年前半だけで20%の損失を被っている。これは、まさに異変といっていい事態だ。
出所 diamond on line
しかし、トランプさんのアカウントをクローズするなど、大統領のpositionをも揺るがすほどになったSNSの存在は米国で問題になるのではないかと考えています。
SNSは民主党よりであり、今回トランプを追い詰めたのがSNSであるとの側面もあり、トリプルブルーの現政権にとってはありがたい存在なので、そうしたことはないだろうというのが、一般的。しかし、民主党にとってもこれだけ巨大になるとかなりやっかいな存在であると思っています。
為替は個別銘柄ではありませんので、ロビンフッダーの影響はないのですが、株の乱高下に影響されるため無視はできないところ。今週は、米国のハイテク決算を控えているので、為替も米株の影響を受けそうです。
追記:動画でもじっくり解説しましたのでぜひご覧ください。
https://youtu.be/Vgx2XMtP_oM