ハセット氏で決まり?

この週末に流れた報道によると、トランプ大統領は来年5月に任期が切れるパウエルFRB議長の後任を決定したようです。この報道を受け、月曜日のマーケットでは、ドルが下落しました。
ハト派の議長誕生となるか?
報道によれば、ケビン・ハセット氏がFRB議長の最有力候補となっています。
ここにきて候補者が3人に絞られており、その中で最も可能性が高い候補としてハセット氏の名前が挙がっていたため、特に意外感はありませんが、市場はドル売りで反応。
ハセット氏はトランプ大統領との関係が非常に近い人物であり、現在はNEC(国家経済会議)議長を務め、2017〜19年にはCEA(大統領経済諮問委員会)議長として、TCJA(減税・雇用法)の立案にも関わりました。
予想通りにハセット氏がFRB議長になれば、トランプ大統領が求めているように政策金利を大きく引き下げようとするはずです。おそらく、FRBが考える「中立金利3%」よりもさらに下げる可能性が出てくるでしょう。
ただし、FOMCの決定は多数決であり、果たして政策決定者の過半数以上が利下げに賛成するかは、まったく別問題とも言えます。
その意味では、ハセット氏は大幅利下げの正当性を示すのに苦労するかもしれません。
ここからの金利動向
マーケットはハセット氏を「トランプ大統領への忠誠心が非常に高い」人物だと認識しているため、パウエル議長の任期が切れる5月以降の利下げ織込み度を引き上げて来るはずです。
その間にインフレ率が大きくは低下せず、現状維持した場合、結果として実質金利が低下します。もし他の主要国の実質金利にあまり変化がない場合には、ドル安が鮮明となるかもしれません。
2名の議長発言の重要度
ハセット氏の指名はまだ確定ではありませんが、ベッセント財務長官によると、クリスマスまでには正式発表があるようですので、市場は今後、彼の発言を「将来の議長発言」として過大評価する展開になるかもしれません。
その場合、現在の議長であるパウエル氏とハセット氏の発言を、どちらも重視せざるを得なくなり、市場に混乱を引き起こす局面も出てきそうです。
ドル弱気ストーリーを後押し
FRBの利下げ期待と足並みを揃える形で、2026年はドル弱気説が一人歩きする局面が出てくる可能性があり、それを達成するには以下の条件が必要となるでしょう。
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続きを読みたい方は、「イーグルフライ」よりご覧ください。
2025/12/2の「イーグルフライ」掲示板より抜粋しています。
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