米大統領選挙を前に
4日のドル円は一時151円ミドルまで下落。
米大統領選挙を前にアイオワ州の世論調査で民主党候補のハリス副大統領が優勢と伝わったことが要因。
ただ今回も200日移動平均線(@151.59円)が割り込めず152円台に反発。(安値=151.54円)
米大統領選直前になると、選挙結果に対する思惑で方向感なく乱高下しますが、今回も同様。
現時点までではカマラ・ハリスが勝利すれば、ドル円は売り。トランプさんが勝利すれば、ドル円は買いということになります。ただトランプさんが勝利した場合は、かなり織り込まれているため要警戒。
一方、為替より、米株のほうが方向性がはっきりしているのかも知れません。
仮にトランプさんが勝利したとしても、これまでトランプトレードで買い進まれてきたため、いったん上がるものの利益確定売りが出て米株が反落する可能性が高い。
つまりこれまで買われてきたものが大統領選で調整される可能性が高い。この意味においては、続伸してきたgoldが反落する可能性も高いのではないかと考えます。
為替はちょっと難しい。
買われてきたものが調整するという意味では、米株に比較すると日経平均もドル円も、それほど急騰してきたわけではないからです。
米株が落ちる可能性が高いとし、豪ドル円をいったんショートにしています。
金額はスイス円のほうが大きいですが、合成のAUDCHFのショート。
(=豪ドル円のショート、スイス円のロング、どちらも0.5のpositionですが、スイスのほうが豪ドルより、価値が高いため)
この後、再びトランプ優勢ということになれば、クロス円があがるため、その時スイス円のロングのほうを減らすことを考えています。
なぜ、シンプルにドル円や豪ドル円をつかわないのかとご質問をいただいています。それは円が避難通貨ではなくなったため。
数年前までは株の代替商品として豪ドル円を使用していればよかったわけですが、円が避難通貨でなくなったため、相関性が低くなっています。
株が下がれば、かなり高い相関性でドル円や豪ドル円が落ちる場合もあるのですが、ドル金利があがったことによって、株が落ちる場合は、株安、円安になることもあります。
そのため、ちょっと複雑ですが、合成のAUDCHFにしています。
今も多くの地上波では、米大統領選のことを報道しています。専門家と評する方々が、どっちが優勢だと討論していますが、2016年の選挙戦の時は、こうした予想はまったく的はずれなものでした。
賭けサイトも同様。Bloombergによれば、「選挙予想の賭けサイトが例年注目されているが、ここ数年は大きく予想を外している。その原因の多くは依然手つかずのまま」。
まあ当たらないのですが、これしか予想する手段がないので、それにすがっている展開。
これは批判しているわけではなく、大統領選というイベントなので、エンタメとして地上波がとらえて報道しているので、仕方のないところ。
結果、相場の方向性とは関係なく、知識を増やすという意味でみてれば面白いので、エンタメだと思ってみてればいいのでしょう。
西原宏一のシンプルトレードの一部を抜粋してお届けしています。
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