本来の投資スタイル プロに任せてはいけない
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投資をプロに任せてはいけない
多くの人は、投資はプロに任せるものと思っていますが、これが投資で失敗する原因です。
プロに任せるのはなく自分の頭で考えることが投資の基本です。
プロに任せていけない理由は次のとおりです。
① 投資商品を売るための教育が投資教育だった
② 投資商品は金融機関が儲ける商品
③ プロが運用する多くが指数に勝てない
④ ドリームチームさえ破綻する
⑤ プロの外し方が普通ではない
① 投資商品を売るための教育が投資教育だった
日本では長らく投資教育の意味が
投資インテリジェンスを身に付ける教育ではなく
金融機関が投資商品を売るための教育でした。
投資商品とは、金融機関などが作った「おまかせ的」なもので、ファンド・投資信託、仕組債、積み立て商品などがあります。
企業の福利厚生の投資セミナーで、ビックリしたことがあります。
投資が投資の基礎的な話をした後に
「投資は難しいからプロに任せましょう。
優秀な投資信託を紹介します」
という内容だったのです。
これは投資セミナーではなく、投資商品セールスです。
この教育で投資とは投資商品を買うものだと思い込まされてしまうことになります。
②投資商品は金融機関が儲ける商品
投資商品となったものは基本的にお勧めできません。
なぜならば、投資商品のほとんどが、売り手である金融機関を儲けることが目的の商品だからです。
仕組債などは、その筆頭です。
クレディスイスAT1債は資産家や金融機関、プロまでもが買って、価値がゼロになりました。
特に激動の時代は、仕組債などは危険度が高い商品の筆頭です。
https://real-int.jp/articles/2247/
③ プロが運用する多くが指数に勝てない
そもそも、プロが運用しても指数に勝てないのは20年以上前からの常識です。
プロの運用(アクテイブファンド)が、何も考えずに指数銘柄全部を買うインデックスファンドに勝てない不都合な真実を知らないのです。
2000年、ITバブルの頂点で、当時、日本史上最大の株式ファンドが鳴り物入りで登場しました。
ノムラ日本株戦略ファンドです。
野村証券のファンドマネージャーの中でも優秀な者を集めて運用するということで1兆円を集めたのです。
直後にバブル崩壊し、インデックスに大きく負けることになりました。
https://real-int.jp/articles/1010/
最近になって、やっと金融機関でもインデックスファンドをお勧めしますが、金融機関で紹介されるインデックスファンドは、毎月の信託報酬・運用管理手数料が高いものばかりでお勧めできません。
どこの証券会社でも株と同じに買えるETFのインデックスがお勧めなのですが、ETFだと金融機関が利益にならないので、勧められることがありません。
証券会社の店頭で勧められるものは買ってはいけないものばかりです。
④ ドリームチームさえ破綻する
ウォール街の神々と呼ばれたスーパーエリート達が運用するファンドLTCMが、たった5年で破綻しました。
業界のスーパースター、 ノーベル経済学賞を受賞する数学者を顧問に置き高度な金融工学理論を駆使して運用したものが、あっという間に破綻しました。
激動の時代は、過去の延長線上にないことを理解することが大事です。
https://real-int.jp/articles/569/
⑤ プロの外し方が普通ではない
激動の時代は、過去の延長線上にないことからLTCMのようにプロが確信を持って間違えることは極めて多いのですが、多すぎるように思います。
プロゆえに認知バイアスが強いのでしょう。
プロが間違える理由
・使命ではない
・自分はプロだという高慢
・金融業界に所属することで思考ブロックが働く
・業界的に高い視点で見ることがない
・皆と同じ意見になる・横並び意識
特に今の激動の時代は、過去の延長線上に未来がない時代なので、プロが確信を持って間違えることが多くなります。
プロのポジショントークは危険
証券会社に所属するプロの発言は「株価が下落する」とは言えないため、ポジショントークが多いので有害です。
長期投資では、バブル時期(割高時)に投資するのではなく、バブル崩壊した時(割安時)に投資するのが王道です。
ウォーレンバフェットも株が大暴落した時に買います。
しかし、その当たり前のことを聞くことがありません。
いつでも買い時にしないと商売にならないからです。
同様に積み立て投資も、バブル時にスタートするのではなくバブル崩壊した時にスタートすることが望ましいのですが、これも同じ理由で聞くことがありません。
投資の教科書や報道も参考にならない
実は投資の教科書を読んでも実践的なインテリジェンスを身に付けることができません。
その理由は
・教科書と反対に動くことが多い
・市場は複数の要因が、その時々に変化していくので参考にならないことが多い
・教科書を書いている人は投資で利益になっていない人が多い
・投資タイミング、その人の状態など前提を無視している
・体験していないことなので記憶に残らない
また、世の中の情報の多くは後付けの理由で、それが正しいことは少ないです。
酷い場合には、ニュースの注目を集めるために、無関係な理由付けをすることも多いです。
たとえば、大手海外メディアが「中国株が急落してテスラ株急落」という報道があったのですが、実際には中国株が急落開始してからテスラ株は上昇し、しばらくしてから中国株と無関係に下落したのです。
報道にテスラを入れると注目された時なので、無理やりテスラと関連付けたのだと思います。
実際に目の前で起きていることの正しい解説と投資助言(どのようなポジションを持つか)を受けることで体験になるので記憶に残りますし、ポジションを持つことも可能です。
本来の投資スタイル
プロに任せるのはなく自分の頭で考えることが投資の基本です。
投資の基本は投資商品を買うことではなく、流動性が高い、株・為替・商品(金・原油・穀物等)・債券などを直接売買することです。
株 日経225 ニューヨークダウ・・・
為替 ドル ユーロ 円 豪ドル・・・
商品 ゴールド 原油 穀物・・・
債券など
世界全体の各相場を見て、(グローバルマクロ視点)
分かりやすい美味しいタイミングの時にポジョションを持つのです。
分かりやすい相場はローリスクハイリーンの時です。
現在は、ETFやCFDなどがあるので、それらを直接取引することになります。
(もちろん、ETFやCFDでも取引してはいけないものもあります)
流動性が高いとは
多くの人が参加する市場で
買いたい時に適正な時価で買え
売りたい時に適正な時価で売れる
ということです。
自分の頭で考え自分の判断で取引することが基本です。
激動の時代、想定外の災害などにも対処することが大事です。
投資の基本インテリジェンス
相場は、動いている中で解説を得ることで、実践的なインテリジェンスを身に付けることができると同時にポジションを持つことが可能になります。
教科書的な解説だと記憶に残りませんが実際に目の前で起きていることの解説だと体験になるために記憶に残ります。
理想の投資教育
理想の投資教育の要素は次の3つです。
①正しい実践的知識
②正しい情報
③助言(方向とタイミング)
机上で学ぶだけではなく実際に動いている相場の中で解説や助言を受けることが大事です。
実践的な投資インテリジェンスを身に付けると同時にポジションを持つことも可能です。