新NISAを始めてはいけない理由
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新NISAに対する質問と回答
2024年1月1日から新NISAがスタートしたことから、次のような質問が増えています。
何を買ったらよいのか?
今が買い時なのか?
スタートして良いのか?
もし今が良くないのであれば、どのタイミングで購入すべきか?
オルカンを買おうと思うが良いか?
これらの質問は関連しているので、全体の理解をする視点でまとめました。
一番大事な結論として、2024年、2025年は株の暴落がある可能性が高いので、静観することが大事だと思っています。詳細をお読みください。
新NISAの前提
まず、新NISAには前提となる考え方があります。
① 遠い将来に受け取る年金の不足分の補完
超長期に買いポジションを持ち続ける
積み立ても推奨
途中で解約しない
② 対象は基本固定
超長期に同じ銘柄を保有する・買い続ける
状況が変わっても銘柄の入れ替えはしないのが原則
入れ替えは可能ではあるが、頻繁な入れ替えは推奨しない
③ 利益に対して課税しない
利益は無税だが、損失についてはメリットはない
利益になる保証はない
運用先は自分で選択し運用する
本来プロがやるようなことを自分でやる
プロと同じレベル以上の運用のリテラシーが必要だということです。
新NISAは「確定拠出年金・401K」に近づいてきたといえるので、まず投資リテラシーを身に付けることが大事です。
相場は方向とタイミングが全てだからです。
この記事を合わせてお読みください。
https://real-int.jp/articles/2090/
プロは相場が分からない?
プロの多くは「相場は分からないから長期保有」と推奨します。
これは、プロたちも含めて9割の人が買うと下がり、売ると上がって失敗するから、何も考えずに保有するのが良いという考え方ですが、これには前提があります。
長期に右肩上がりの相場である前提が必要です。
詳しくはこの記事にまとめました。
https://real-int.jp/articles/2429/
新NISAの人気銘柄
現在、新NISAで買う対象として次の2つのどちらが良いかを検討している人が多いです。
① 米国株S&P500のインデックスファンド
米国株の代表的なインデックスファンドの中で信託報酬が低いもの
② 世界株 オルカン=オールカントリーインデックスファンド
日本株を含む全世界株式の株価指数「MSCI」(オール カントリー ワールド インデックス)に連動する運用を行うインデックスファンド
商品としては次のような投資信託・ファンドがあります。
eMAXIS Slim 全世界株式・オール・カントリー
三菱UFJ国際投信
Tracers MSCIオール・カントリー・インデックス・全世界株式
日興アセットマネジメント
はじめてのNISA・全世界株式インデックス・オール・カントリー
野村アセットマネジメント
オルカンは米国株が6割で、その他国株で4割というインデックスファンドです。
米国株に連動して世界の株が動く現在は、S&P500もオルカンも同じような動きです。
注意:これらを推奨しているわけではありません。
99%の投資信託はゴミ
ファンド・投資信託の99%はゴミだと言われている中で、この2つはゴミから外れていると判断されています。
99%のファンド・投資信託がゴミである理由は次のようにパフォーマンスが悪いからです。
① 運用成績が悪い
ファンドマネジャーが運用するアクティブファンドは何も考えずに全部買うインデックスファンドに勝てない
② 運用手数料が高い
インデックスファンドの多くは上場投信・ETFのインデックスファンドより信託報酬が高い
信託報酬は毎月の運用手数料なので、信託報酬が高い投資信託は運用パフォーマンスが悪いということです。
NISA登場で良かったことは、一部のインデックスファンドで競争が起こり、信託報酬が低下したことです。
これらをクリアできる投資信託はほとんどない中、
米国株S&P500のインデックスファンドと
世界株オルカンのインデックスファンドは
クリアしたといえます。
しかし、これらを買いとはなりません。
長期に右肩上がりになるのか
悪い99%を排除して残った1%の投資信託でも、これから長期に右肩上がりになるのかという問題があります。
今迄、米国株S&P500は長期に右肩上がりの相場でしたので、次のようなチャートを見せられ、今後も右肩上がりだと解説されることが多いです。
しかし、このチャートを見ると
「二番天井」という
「二回目の天井を付けてから下落開始するパターン」
にも見えます。
米国株 S&P500 月足
世界や日本が高度成長時代であれば成り立つ前提も、高度成長時代が終わり、世界の先進国が成熟時代を越え、老齢化時代、超高齢化時代に入ってきた現在、前提が大きく変わっているといえます。
さらに近年では、米国債を大量発行し、お金をバラ撒いて株価上昇させてことから、国債発行額が巨額になっているので米中央銀行FRBの破綻を危惧する専門家も少なくありません。
中央銀行が破綻するほどの金融危機がくると、全世界的に株の大暴落が起きることになります。
shikiho.toyokeizai.net
激動の時代に突入
今は激動の時代に入ったと判断しています。
世界最大のヘッジファンド創業者のレイダリオの予測と私の予測はかなり似ています。
https://real-int.jp/articles/2359/
レイダリオの予測は次の通りです。
① 米中央銀行FRBが破綻するほど巨大な金融危機がくる
② 250年周期の米国覇権が終わる
この巨大な金融危機はすでに始まっていると判断しており、
2024年に株価暴落がスタートする可能性が高いと判断しています。
株の買いポジションを持っている人は手仕舞いを、強くお勧めしています。
レイダリオは、現在、「株はゴミだ」と言っています。
暴落が近いと判断しているからです。
レイダリオは米国覇権の終了を予測するゆえ、米国株を持たずに、新興国株を持つポジションです。
しかし、米国株が暴落すると、世界の全ての株も暴落します。
世界の全投資資金が手仕舞いするからです。
結論
新NISAで世界のどの株を買うにしても、積み立てをスタートするにしても、今の暴落前は一番好ましくない時だと判断しています。
「投資家の仕事は待つこと」ともいえます。
チャンスが来るまで待つことが大事です。
暴落後は、ポジションを持つ最高のチャンスなので、それまで、積極的に待つことが大事だということです。
大きな富を築いた資産家ほど、じっくり待って暴落時に財産を成してきました。
ポジショントークに騙されない
株が大暴落するという話をあまり聞かないのは、金融の世界は投資商品を売るビジネスモデルであることも一つの原因です。
常に投資商品を買い続けて欲しいというバイアスが存在します。
投資の神様と呼ばれるバフェットは利益確定せずに株をずっと保有し続けるというのは、金融業界のポジショントークです。
むしろバフェットは株を売り、現金のポジションを増やしています。
暴落後に吟味する
今後、株が大暴落した時に
何を買うか
いつ買えば良いか・タイミング
を考えることが大事だと思います。
今から決めるのではなく、相場についていきながら判断していくことになるので、2024年、2025年は、じっくり世界動向を見ながら、リテラシーを上げておくことが大事です。
米国の覇権が終わるとなると、今迄の投資対象の考え方を大きく変えていく必要があるので全世界の株をセットにしたオルカンも、暴落後の世界を見て検討することが大事です。
オルカンよりもっと良い投資先が現れる可能性が高いです。
ゴールドは例外か?
金融資産の半分をゴールドにといってきた者として、現在積み立てが可能な投資対象はゴールドしかないと判断しています。
対象はこちらです。
「純金上場信託 1540」
ゴールドも金融危機の最初には暴落すると思いますので、買っても暴落に巻き込まれる可能性が高いです。
それを理解した上で買うのはアリです。
但し、ゴールドは暴落しても、真っ先に反転上昇する可能性が高いと判断しています。
https://real-int.jp/articles/2072/
金融庁主導の元、2024年から金融経済教育推進機構が立ち上がり、本格的に高校生からも金融、投資教育が始まります。
新NIASAをスタートする前に身に付けるリテラシーといえます。
https://real-int.jp/articles/2409/
https://real-int.jp/articles/2415/
関連記事
https://real-int.jp/articles/2316/
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