株暴落 何が起きているのか これからどうなる?
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株暴落の背景と今後
株が暴落して、突然、何が起きているかと不安になっている人が多いと思いますので解説します。
暴落といっても、今後来るであろう金融危機による暴落はかなり大きいと判断しています。
株暴落の時は、いつも同じパターンですが、今までの暴落とは大きく異なることを理解しておく必要があります。
また、金融危機・株暴落はチャンスの時でもあります。
後講釈ではない
この記事は以前から記事と動画で指摘してきたことをまとめた記事なので、株暴落を後講釈したものではありません。
過去の金融危機対策の視点で解説した記事や動画はこちらにまとめてあります。
https://real-int.jp/articles/2189/
世界の株価は米国株価が先行指標
今は、世界中の相場が連動してポートフォリオが成り立たない時代です。
米国株が世界の株の先行指標であり、日本株に問題が無くても米国株が暴落すると日本株も暴落します。
今回の株暴落も米国株主導です。
日本株だけしか取引きしない人も米国株やドル/円も見ておいた方が良いです。
世界中の相場が連動している現在は、相場のフレームワークを理解する必要があるからです。
https://real-int.jp/articles/477/
相場のフレームワークを理解することはグローバルマクロ投資を理解するための基本です。
グローバルマクロ投資の視点は、
その時々で一番美味しい投資をするです。
https://real-int.jp/articles/2305/
異常事態が続いている
現在は世界的に金利が上昇していますが、一時マイナス金利まで落ちた世界は異常事態を意味します。
この異常事態は今でも継続しています。
世界的に金融緩和し、金利ゼロやマイナス金利まで行いましたが、それでも足りずに量的緩和もしてきました。
量的緩和は、中央銀行が通貨を発行して株や国債を買うことです。
金利ゼロや実質金利マイナスの債券が完売になるほど異常事態だったのです。
https://real-int.jp/articles/163/
景気は、その時と今ではあまり変わっていません。
政府がお金をばら撒いて景気を支えた部分も多いです。
今は不景気のインフレ
現在のインフレは景気が良いから物価上昇したのではなく、
ロシアウクライナ戦争の影響で物価高
政策ミスで原油価格上昇
大量の通貨発行(コロナ対策など)
などが原因です。
原油価格が上昇すると全ての物価が上昇します。
また、大量に通貨発行すると通貨の価値が下がり、物価高・インフレになります。
米大統領戦前は暴落を避けたい
2024年11月5日(火)に米大統領選挙が予定されています。
米民主党は何としても、そこまでは株価を維持したいと思っているので、次のような操作をしています。
ドル高政策
日本を低金利に維持
公的資金で景気を支える
経済指標を操作
選挙期間中に株が暴落すると現政権は選挙に負けるからです。
これは日本でも同じで選挙前は株を上げる力が働きます。
そういう意味では、今回の暴落は一旦のガス抜きで終わるか、そのまま大暴落になるかの分岐点です。
一旦上昇局面があっても限定的で最終的に大暴落ということです。
ドル高政策
ドル/円が下落すると米国株も日本株も下落しますのでドル高政策をしています。
ドルを強くするにはドル金利を上昇させることが必要です。
さらに世界は脱ドル化の動きがありますが、それに対抗するためにもドルを強くする必要があります。
現在、ドル金利上昇の理由がインフレ抑制といっていますが、実際はドル防衛策です。
従ってドル高政策は長引く可能性があります。
米国はインフレだと言い続けることになります。
さらに、米国が金・ゴールドを買うためにドル高誘導している説もあります。
ドル金利が上昇するとゴールドは下落する関係もあるので、ドル金利高、ドル高にしてゴールドを買うということです。
ドル金利が天井を打って下落を始めると、
急激にドル/円下落、株大暴落となり
金融危機のトリガーになります。
https://real-int.jp/articles/1970/
ドル金利を上昇させると、不動産ローンの金利が上昇するので不動産景気を悪化させます。
米国では株ではなく不動産の上昇が景気の基本になるので、不動産価格の下落で景気悪化となります。
また、カードローンは20%近辺まで上昇し
カードローンの遅延率も上昇しています。
金利上昇した弊害が各所に現れているので、ドル高政策はずっと継続することはできません。
日本を低金利に抑える
ドル金利を上げていく一方で日本円を低金利で維持させることでドルは強くなります。
お金は金利が低いところから金利が高いところに移動する性質があるからです。
世界の全ての国の通貨が同時に上昇すると通貨の強さは同じです。
通貨の強い弱いは金利差があることで生まれるので、ドル金利を上げる一方で円をゼロ金利維持させることになります。
実質金利=金利-インフレ率
なので、日本の実質金利はマイナスです。
ということは日本の金利政策は
インフレ抑制政策ではなく
インフレ加速政策だということです。
日本は円をゼロ金利に据え置くことでドル防衛、ドルを買い支える協力をしているということです。
また、日本を低金利にすることで、円を借りて米国株を買うという流れが作られます。
公的資金で景気を支える
米国では景気対策として大量に民間に資金を供給していますが、10ドルばら撒いて2ドルしか効果が無いというような酷い効率です。
このような借金をして(国債を発行して)株価を維持している状態が続いていますが、これを続けると国家破綻することになります。
経済指標は操作されている
指標で景気動向を判断しますが、この数字がかなり操作されています。
米国だけではなく日本でも、政府がインフレであることを隠したいと思ったら、物価調査対象のオレンジジュースの価格を大手メーカー品からプライベートブランドの安い商品に変えるようなこともあります。
不動産価格も、都合が悪い数字がでてくると地価公示価格の 基準地を変えてしまいます。
統計数字に連続性がないのです。
中国やロシアも同じです。
株暴落の直前はいつも強気
株暴落の直前はいつも強気です。
それが大衆心理といわれるものです。
相場は、一段、二段、三段とだんだん急角度に上昇し、暴落するというのが一般的です。
日経225日足 直近高値まで上昇してきた推移
米国株を最後に支えていたのは日本人らしいです。
「何も考えずにS&P500を買え」といわれ、それに従ってきたからです。
日本は投資で、いつもババを掴むことになります。
日本人はポジショントークやプロパガンダに騙されやすいことと、協調性が高いので大衆心理になりやすいのです。
https://real-int.jp/articles/2260/
インフレ時は金融緩和による景気対策ができない
今ままではデフレだったので、金融緩和による景気対策ができましたが、今は、不景気のインフレ、スタグフレーションなので金融緩和など金融政策による景気対策はできません。
また、米国も日本も国の借金が大きく(国債発行額が大きく)、国債を発行してばら撒くことができなくなっています。
どうしたら良いか
株暴落はある意味チャンスですが、株の買い場はかなり先だと思います。
株を持っている人は手仕舞いすることをお勧めしています。
多くの人が暴落の最後の急落の大底で手仕舞いすることが多いです。
また、株下落途中で多くの人が底だと思って買いますが、買ってからさらに暴落して慌てて大底で売る人も多いです。
株の底値圏は買い場なのですが、今回の激動は、底打ちが長引くかもしれません。
株は戻り天井で売りポジションを持つことを推奨しています。
株を保有するのも手仕舞いするのも自己責任でお願いします。
グレートリセットを意識する
今回の金融危機は、今までの金融危機とは違い、グレートリセットを意識する必要があります。
グレートリセットもプロパガンダですが、グレートリセットとは今迄の常識的な解決ではなく、国と国の関係が変わるほどの大変革です。
何が起きるか分からない想定外の事態になるという認識が必要です。
国家破綻するのか
今迄の金融危機は中央銀行が支えましたが、現在、すでに中央銀行が疲弊しています。
国家破綻も十分に考えられ、今までにない激動が来ることでしょう。
国家破綻とは国債の返済資金が無くなって返済できないことです。
中央銀行が通貨発行して国債を買い続ければ破綻しないともいわれますが、ハイパーインフレになるので、実質国家破綻と同じです。
黒字倒産もありますし、資産だと思っていた米国債を売ろうと思っても売れない状況も考えられます。
金・ゴールド
2001年から「金融資産の半分を金・ゴールドに」と推奨してきましたので、近年のゴールド上昇から多くの人の資産が増えていますが、ここにきてゴールドも目先下落しています。
金融危機・株暴落すると金・ゴールドも暴落するとお伝えしたとおりです。
但し、ゴールドは株より先に上昇に転じることになるでしょう。
ゴールドの買い方はこちらに書きました。
https://real-int.jp/articles/2204/
簡単にいえば次のとおりです。
①押し目買い 短期・中期・長期
②金融危機初期に買い 中期・長期
③抵抗ラインで買い 短期
ストップロスを活用することをお勧めしています。
激動を乗り越える秘訣
激動やグレートリセットを乗り越える秘訣は次のとおりです。
① 使命に進むこと・正しいマインドセット
② 激動を乗り越えるリテラシー・本質的な投資リテラシー
この記事を合わせてお読みください。
https://real-int.jp/articles/2317/
現時点で一番大事な記事になっています。