ドルの上昇には限界あり
ユーロ圏、英国、米国の順にPMI(購買担当者景気指数)の低調な結果が続き、ユーロ、ポンド、ドルの順に売られるというやや単純な市場反応でした。
こうした一連の発表を受け、特に長期の金利が急低下、一旦進んだユーロ売り、ポンド売りですが、前者は下げ幅を全て埋め、後者もかなりの下げ幅を埋めて引けています。
最終的にはドル売りが勝ったことになり、昨日1日では対ドルで下落通貨はGBP(-0.13%)のみ、USDJPYも下げ幅を拡大し昨日安値144.54を示現しています。
トレードポイント
昨日の本欄ではUSDJPYの146円台が重くなった理由に関し5つの背景を指摘しました。
(1) 米株の調整
(2) ジャクソンホール会合へ向けての調整
(3)8/17以降は昨日8/22まで米金利は上昇、2024年以降に織り込んだ利下げも巻き戻しているにもかかわらず反応薄
(4)日本の10年債金利がYCC修正後の最高点0.670%台まで上昇
(5) PBOC(中国人民銀行)の人民元買い強化の余波
金利の上昇や利下げの織り込みの巻き戻しに反応薄(3)でしたが、昨日の場合、金利の低下や利下げの再織り込みにはしっかりドル売りで反応したことになります。
このステージでは、単純にドルの上昇には限界があり、(明日のジャクソンホール経済シンポジウムでのFRBパウエル議長の発言次第ですが)146.56が一旦高値の可能性があります。
ドル単体が反落したことでクロス円の扱いが厄介になりますが、クロス円も同様に反落していることを考慮すると、最短明日までは円買いでよいと思います。
ポジションですが、これ以上は増やさず、パウエル議長の講演までにはすべて決済する方向でいきます。
本日早朝配信の有料メルマガSmartLogicFXより抜粋してお届けしています。
詳しい現在のポジションや組み換え、なぜそうした結論に至ったのか、日々・週間の展望も前倒し公開、詳細解説等は、SmartLogicFXにてリアルタイムに配信しています。
【関連記事】