SNB のフラン高抑制介入の可能性と逆イールド
株は上昇するも 為替はリスクオフ
米国債市場ではリセッションのシグナルとされる逆イールドが続いています。
外為市場ではドルが堅調。予想を下回る中国経済指標で、世界的な景気減速への懸念が強まり、逃避目的のドル買いが入った展開。
リスクオフでユーロ円も豪ドル円も下落。ここまではしっくりきます。
一方、米株は続伸。NY序盤は売り優勢でしたが、米経済や中国経済の減速を示す統計を受けての下落が収まると、Teslaやappleなどの大型銘柄が引っ張る形で上昇。ナスダック100指数は0.8%高。
日本株も堅調。自社株買いも活発に行われているとの報道もあり、堅調。
日経新聞によれば、日本株堅調の要因は、下記があげられるようです。
- 堅調な起業業績(ソフトバンクを除く)
- インフレ懸念、景気後退懸念収束
- 米国株の底入れ
マーケット全般を見直すと、逆イールドでFX市場ではリスクオフのドル買い、スイス買いが続いていますが、株は堅調といった流れ。
これが最初豪ドルでヘッジしようと豪ドルをロングにした後、相関性が切れてることがはっきりしたため、一転して、豪ドルショートに切り替えた要因。(日本株が強いのに、為替はリスクオフ)。
この動きはどちらが正しいのか、そもそも株と為替の相関性が切れてしまったのかはわかりませんが、現時点で、株は上昇するも、為替はリスクオフが続いているので、株はしばらく様子見。
SNB (スイス国立銀行)のフラン高抑制介入
マーケットでは変わらずスイス買いが継続。
EUECHFは大きな戻しもないまま0.96前半まで下落してきました。
ロイターによると、SNBがフラン高抑制介入をしているのではないか?との噂。
スイス中銀の当座預金座高が増加、為替介入の可能性も
スイス国立銀行(中央銀行)が15日公表した先週の当座預金残高は17億スイスフラン(18億ドル)増の7512億8000万フランだった。中銀がフラン高抑制の為替介入を実施している可能性がある。前週も25億フラン増加していた。
中銀が新たに創出されたフランで商業銀行から外貨を購入した結果、商業銀行の当座預金残高が増加した可能性がある。フランは2015年1月以来の高値となる1ユーロ=0.9646フランまで値上がりしている。
中銀は、輸入物価抑制につながるフラン高を容認する用意があるが、フラン高あるいはフラン安が過度に進めば行動すると表明している。UBSのエコノミストは「今週と先週の当座預金残高増加を踏まえると、フラン高抑制のために介入が行われた可能性が確かにある」と指摘。
ロイター
EURCHFの最初のターゲットは0.9500ですが、あと100pips程度のところまで下げてきました。
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