月末の企業のドル資金需要
月末の企業のドル資金需要
昨日6/28は東京時間から、送金等も含む企業の月末のドル資金需要から主要通貨に対しドルが買われ、USDJPYが136円台を回復、EURUSDも1.0504までの下落となりました。
米国時間に入り発表された6月の消費者信頼感指数は、2021年2月以来の低水準である98.7まで低下、東京時間からの金利の上昇は一服、米株の下落に伴いドルは伸び悩みました。
前日の5年債に続き、米国時間の午後に入り実施された400億ドルの7年債の入札は応札倍率で2.481倍にとどまり、前月の2.690倍を下回ったものの6か月平均の2.410倍は上回りました。
ただ、中央銀行を含めた海外の機関投資家の応札比率はわずかに61.9%と前月の77.9%を大幅に下回り、6か月平均の64.9%も下回り、需要の低下が鮮明となっています。
背景にあるのは、金利の上昇(国債価格の下落)でも一段の金利上昇を見込み、応札を控えた姿勢であり、すでにQT(バランスシート)縮小の影響が出始めているとの指摘もあります。
米株が軟調推移していたこともあり、一昨日の入札後の市場反応とは異なり、金利は横ばいから低下、為替市場ではドルは高値圏より反落となっています。
企業の月末のドル資金需要の強まりから、想定以上に上げてきたドルですが、月末最終2営業日をむかえ、ここからはリバランスの動きの方が強まると予想します。
本日はECBフォーラムに注目
月曜から ポルトガルの保養地シントラで 開催されているECBフォーラムは本日が最終日、すでにECBラガルド総裁の講演等は始まっていますが、ここまで新しい情報発信等はありません。
本日22:00よりECBラガルド総裁、FRBパウエル議長、BOE(イングランド銀行)ベイリー総裁の主要中銀幹部によるパネルディスカッションが予定されていますが、どんな発言があるかに注目です。
このシントラからは、2017年6月、当時のECBドラギ総裁が「デフレはリフレに変わった」と情報発信、その後のユーロ上昇相場のラリーの起点となりました。
世界が直面しているのはコロナ後の金融正常化、ここにサプライチェーン(供給網)が混乱するなかで需要爆発、ウクライナ情勢という変数が加わり、先が見通せない状況となってきました。
1つ確実にいえることは、インフレの高進を止めるため、きれいごと抜きに経済成長をある程度犠牲にしても金融引き締めを強化して、物価上昇を抑制することでしょう。
おそらく、(あくまでデータ次第としながらも)金融引き締め強化を確認する場となりそうです。
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