2022年のキーワードは金融正常化
新鮮味が相場形成の要因
2022年の金融市場、特に為替市場の動きを占うという点では、「コロナ後の金融緩和からの正常化」がキーワード、それも緩和縮小への新鮮度が焦点でしょう。
欧州でもECB(欧州中央銀)は3月のPEPP(パンデミック緊急資産買入れプログラム)の終了を決定済み、APP(資産買入れプログラム)で額を調整としていますが、出口はそこです。
折に触れて、EURUSDが人気化する場面があるかもしれません。
今年も、各国の金融政策の違い、利上げの織り込みの加速や減衰、経済指標の予想や上振れ下振れ、金利の反応度なども広く加味してSmartLogicFXでの配信を中心に相場展望していきます。
今週の展望
今週は年明け最初に取引が始まる週でもあり、丁寧にその方向性を見定めたいと思います。
昨年を振り返ると、コロナ後の米国の金融緩和の長期化観測から金利低下、ドル売りの流れが続き、USDJPYは年明け1/6に年初来安値102.60をつけましたが、以降は反転しています。
今年のメインテーマ
メインシナリオは「金融正常化」
多くのメディア、週刊誌、経済紙などから伝わる情報を総合しますと、米国の金融正常化(利上げ)はドル高との記述が多いように感じられます。
利上げで通貨の魅力が増して、資金が集まるという構図は極めて分かり易いのですが、金融市場、特に為替市場はこの先の金融政策の変化や経済指標の好転・悪化を事前に織り込んでいきます。
昨年4月、カナダが先進国でいち早くテーパリングを決定、年内に終了。
今年3回の利上げが見込まれていますが、USDCADでみれば、6/1の高値から大きく反落しています。
昨年初、マイナス金利の採用すらささやかれていたNZは、昨年後半に2回利上げしていますが、NZDUSDでみれば昨年前半の高値をいまだに更新していません。
テーパリングの終了や利上げが必ずしも通貨高として反映されていないことにお気づきでしょう。
ドルの短期的な方向性
今週は、ドルの短期的な方向性を決めるという点で、
1/4 米12月ISM製造業景気指数
1/5 12/14-15開催分のFOMC議事要旨
1/7 米12月雇用統計
などが重要です。
前回FOMCでは「インフレは一時的」という文言を削除。
テーパリングの3月終了、利上げの前倒しが示されています。
ただ、引き締めの最終段階にあるバランスシート縮小(資産圧縮)までは、流石に突っ込んだ議論はされていないでしょう。
無風通過ではありませんが、金利上昇や、ドル買いが加速するイベントとも思えません。
毎度ながら、雇用関連指標は経済指標のなかでは『遅行指標』ですから、景気の回復期では『半ば良くて当然』、余程高めの数字でも飛び出さない限り、市場反応も限定的でしょう。
戦略ですが、ドル買いには慎重、昨年11/24、USDJPYが年初来高値115.52をつけた日にEURUSDは年初来安値1.1186をつけていますが、EURUSDは反発しています。
GBPUSDは少し遅れて12/8に年初来安値1.3186をつけていますが、同様に反発をみせています。
ドルの相対的な強さを示すドルインデックスでみても、昨年11/24の高値96.94から足元95.635へと-1.3%程度の反落をみせています。
EURUSDがしっかり1.14台に乗せてくると一旦底入れでしょう。
ドルの上値を慎重に見極めていきたいと思います。
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