個別株より指数のパフォーマンスが良い 不都合な真実
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プロも指数に勝てない不都合な真実
現在は、個別株に投資をするのではなく指数に投資をする時代になっています。
それには、いくつかの理由がありますが、アクティブファンドがインデックスファンドに勝てないという不都合な真実が根底にあります。
そしてミクロな個別株分析に時間を使うのではなく、マクロな世界全体・グローバルマクロの分析に時間を使う方が、はるかに本質的です。
個別株を分析して買うのは昔のスタイル
昔は個別株しかなく、株式投資といえば個別株の購入でした。
プロも一般投資家も個別株の次の点を調査して投資していました。
・特徴・会社の理念
・優位性
・財務状況
・今度の動向予測
分析しても相場が先に織り込み済で、買う前に上昇していたり、上昇しにくいということがあります。
これから上昇しそうな株でも個別要因で急落することもあります。
アクティブファンドがインデックスファンドに勝てない
アナリストが個々の会社を分析したり、それを元に運用のプロたちが今後上昇しそうな銘柄で構成したファンドをアクティブファンドといいます。
ところが、このようなアクティブファンドが指数に勝てないことが圧倒的に多いのです。
(一時的に指数に勝つことや、一部の例外はあります)
指数とは次のようなものです。
日経225 225銘柄
ニューヨークダウ 30銘柄
S&P500 500銘柄
ナスダック100 100銘柄
日経225であれば、日本株の指定225銘柄を全部買うことです。
(実際には全部買うとは限りません)
なぜ勝てないのか?
アクティブファンドがインデックスファンドに勝てない理由はアナリストやファンドマネージャーのコストが運用益で回収できないということがありますが、もっと根源的な問題があります。
人件費ゼロでも指数に負けるのです。
一般投資家はもちろん、プロであっても指数より低い運用しかできない原因の一つは、人は他人より頭が良い、成績が良いと勘違いをする生き物なので、他人を出し抜けると思っていることがあります。
投資でも仕事でもスポーツでも、一番大切なことはマインドセットといわれますが、ニュートラルに考えるには、正しいマインドセットが大切です。
そして投資でも仕事でも儲けたい気持ちが強い人ほど、儲からないのです。
そもそも見ているものがミクロすぎるといえます。
指数に勝つことしか考えていない
実はファンドマネージャーは利益を上げることより、指数・インデックスファンドに勝つことしか考えていないことが多いです。
日本株が20年以上の長期下落トレンドの時は何もしないのが一番ですが、プロは、それができません。
日本株に投資するファンドマネージャーたちは日経225指数に勝つことが大事なのです。
運用成績マイナス20%の酷い成績でも日経225指数がマイナス30%であれば優秀な成績と評価されます。
運用を日本株に限定されていますし、売りポジションを持たないので仕方ありませんが、これはその時々に一番美味しい投資先に投資をするスタンスから一番遠いです。
長期下落トレンドに乗って利益にすることもできません。
運用の考え方がミクロすぎることが本来の投資から遠ざかる原因です。
それゆえ、金融危機に対処することができません。
金融危機時は特に危険
株のプロの人たちと話をしても、視点が低すぎて会話が成り立たないことが多いです。
彼らは個別株などのミクロの世界を見ており、世界動向や各国の状況を見ていないことが多いからです。
見ているものが違い、これは生きている世界が違うということです。
株のプロが金融危機で大きく損をする理由は次の通りです。
・個別株ばかり見ていて世界全体が見えていない
・金融危機は想定外
・金融危機を利益にする概念がない
・現金化が必要な時でも買いポジションを持ち続ける
・売りポジションを持つ概念がない
・20年以上の長期下落でも想定外として扱う
・激動の時代は個別株はリスクが高いと認識していない
東京電力株が超優良株から一瞬でボロ株になる激動の時代のリスクが見えていない。
それゆえ、毎回、金融危機で大きな損失を出しています。
https://real-int.jp/articles/2064/
含み損は損ではないという考え方は危険です。
プロも指数運用に
プロが一生懸命に選別した株が、指数に勝てないことからプロも個別株から指数運用に移行しています。
アナリストやファンドマネジャーの人件費がかからないという分以上に、人件費を無視しても指数の方が成績が良いからです。
プロでも指数に勝てないという不都合な真実は米国では20年くらい前から常識になっていました。
近年は、プロを含めて多くの人が日経225やニューヨークダウなどの指数を買うするために、なおさら、指数や指数銘柄のパフォーマンスが良くなっています。
個別株ではなく指数を取引するメリット
個別株を調べることが面白いと思う人もいらっしゃいます。
特に雄牛タイプの人には性格的に世界情勢などドンドン変化していくものを把握するより個別株だけをたんたんと調べる方が好きということもありますが、激動の時代には、そのスタンスは危険です。
性格タイプは性格ドットコムをご覧ください。
https://www.seikaku.com/
今の激動の時代は、世界情勢や各国の状況、株だけではなくゴールドや為替や全ての相場を俯瞰的に見て、その時々に一番美味しい投資先に投資することが一番大切です。
グローバルマクロ戦略といいます。
その方が運用パフォーマンスも良いですし、リスクマネジメントにもなります。
株式全体が天井圏や下落トレンドの時は個別株を選別している場合ではありません。
長期投資は底値圏で買うのが王道です。
https://real-int.jp/articles/2563/
指数の動きを見ていくことは世界情勢・経済情勢など、大きな視点を調べるために、知識の範囲が広がります。
同じ調べるにしても面白味が全然違いますし、リテラシーを身に付けることになります。
個別株ではなく指数を取引するメリットは、これ以外にもたくさんあります。
指数だから上昇する
指数に投資する人が多いということは、指数に採用されると上昇することになります。
指数銘柄が全部買われることになるので、指数が個別株より上昇しやすいのです。
国も指数を買うために、なおさら指数が上昇することになります。
時間の節約になる
多くの銘柄の各項目を調べることは時間がかかります。
・特徴・会社の理念
・優位性
・財務状況
・今度の動向予測
しかし、指数はこれらを調べる必要はないので調べる時間も短くて済みます。
そしてミクロな個別株分析に時間を使うのではなく、マクロな世界全体・グローバルマクロの分析に時間を使う方が、はるかに本質的です。
チャートが綺麗
多くのチャートを複合したものなので、チャートが綺麗だということがあります。
チャートが綺麗だということはチャート分析が有効、つまり分かりやすいチャートだということになります。
分かりやすい相場は利益になります。
突発事故がない
指数は個別要因で急落することはありません。
倒産して株価がゼロになることもありません。
東京電力は、安定的で優良銘柄とされていましたが東日本大震災で一瞬にして投資不適格銘柄となりました。
違法性がない
世の中には違法性がある情報が多いですが、指数には違法性がある情報はありません。
違法性がある情報とは次のようなものです。
・インサイダー取引・最悪逮捕されます
・風説の流布・偽のインサイダー情報
・利益相反・特に多い問題となる取引
利益相反とは、出来高の少ない株を、自分で買った後、ネット等で皆にその株が上がると告知します。
皆がその株を買うことで株価は昇するので、自分は真っ先に売り抜けるという取引です。
逮捕されるような犯罪行為です。
指数には、このような違法性のある情報はゼロです。
ポートフォリオになる
個別株は、複数の銘柄に分散してポートフォリオをつくることが良いとされていますが指数は、それ自体がポートフォリオです。
優良な銘柄にどんどん入れ替える
ニューヨークダウは米国の30銘柄で構成されていますが、その時々の優良な銘柄にどんどん入れ替えます。
つまり、それ自体がファンドなのです。
優秀なファンドも素人運用になるわけ
優秀なアクティブファンドであっても不都合な真実があります。
アクティブファンドは優秀な人が運用したとしても
価格上昇して天井近辺ではファンド購入者が増えるので、
運用者は高い価格で買いたくなく、売りたいくらいでも、
泣く泣く買うことになります。
資金流入があると買わないといけないからです。
価格下落して大底近辺になると解約する人が増えるので、
運用者は売りたくなく、むしろ買いたいのに
解約者に清算金を払うため泣く泣く売ることになります。
つまり、アクテイブファンドは素人運用の方向に引っ張られるのです。
投資の王道の考え方
「イーグルフライ」では、世界の各相場(株・為替・商品・オプション取引など)の中から一番美味しい投資をすることを目的にしています。
そこで、日経225や、ニューヨークダウ、ナスダック、金(ゴールド)、原油(WTI)、為替などの各指数を扱っています。
(為替は指数ではないのですが、もともと指数的です)
これがグローバールマクロ戦略です。
https://real-int.jp/articles/2305/
株が全然ダメな時も、金(ゴールド)や為替が美味しい時があるので、その美味しいところだけを取引することが投資の王道です。
日本株からゴールドに
1990年代の後半から2000年頃、日本株へ投資をしていました。
ところが日本株は20年以上の長期下落トレンドの時だったので、全くパフォーマンスが悪かったです。
その時、ゴールドが長期下落から大底を打って上昇開始すると判断したので、2001年春に世界中の金鉱山株を買いました。
2001年9月11日には911テロがあり、ゴールドは上昇、金鉱山株は3倍から5倍になりました。
すぐに金鉱山株は手仕舞いして、ゴールド現物に乗り換えました。
当時、ゴールドは1グラム1000円程度で、その後の右肩上がりを続ける一方で、日本株はその後も下落トレンドが続いていました。
日本株しか見ていなかったら、右肩下がりに付き合っていくことになりますが、いち早く右肩上がりの相場に乗り換えて正解でした。
世界の相場全部を見て、今何が一番パフォーマンスが良いかを判断することが最優先事項です。
イーグルフライ
https://www.eagle-fly.com/mm/
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