RBNZの発表はかなりタカ派?
ECB理事会メンバーからのテーパリングけん制発言
昨日の東京時間に発表されたRBNZ(NZ準備銀)の金融政策の発表は、政策金利を0.25%に据え置く一方で、声明文に変化がみられました。
2022年の物価上昇率の上方修正、さらに将来の利下げを示唆する文言が削除され、この先の金融政策を見極めるうえでは、タカ派の内容となりました。
NZドルが買われ、NZDUSDで昨日高値0.7316、NZDJPYでも同79.63を示現しています。
欧州時間に入り、ECB(欧州中央銀)のパネッタ専務理事の日本経済新聞社とのインタビューが公開され、このなかでテーパリングに関し「正当化できない」としています。
今週に入り、フランス中銀のビルロワ・ドガロ総裁を筆頭に早期のテーパリングをけん制する発言が相次いでいますが、パネッタ専務理事は、役員会のメンバーであります。
PEPP(パンデミック緊急資産買入れプログラム)の縮小は当面ないとの見方が広がり、欧州債市場では買いが先行、ユーロ圏の金利は低下となりました。
為替市場の反応は、ユーロが売られる一方で、どちらかというとドルも買われ、EURUSDで昨日安値1.2182、USDJPYでは同高値109.18を示現しています。
RBNZの発表はかなりタカ派?
昨日、RBNZは金融政策を据え置いたわけですが、声明の内容や公開されたデータと読み解くとかなりタカ派だな?という印象を受けました。
今後の政策金利の見通しですが、以下のようにかなりタカ派の内容です。
- 2022年09月:0.96回
- 2022年12月:1.68回
- 2023年03月:2.40回
現在から、それぞれの年限でこれだけの利上げ回数を見込んでいます。
コロナ後の緩和が行き過ぎ、NZではこの1年で不動産価格が20%以上も上昇、NZ政府は年明けより融資の総量規制を開始、売却益を無税とする期間も5年から10年に延長しています。
今回のRBNZの会合では、今後の金融政策を決定する際に、不動産価格の動向を加味するようにとの通達がでていましたが、目立った情報発信はなかったようです。
4/21、カナダがテーパリングを発表、その後のカナダドルのラリーは記憶に新しいところですが、このRNBZの発表もかなりタカ派ではないかとみえてきました。
TC30分を使い、NZDJPYの買いを検討したいと思います。
(TC=TwinCloud、SmartLogicFXのなかで頻用するインディケーター)
詳しいポジションはSmartLogicFX にて配信しています。
(この記事は 2021年05月27日06:42に書かれたものです)