FXのデイトレで5分足はどう使う?自分のトレードに最適な時間足を選ぼう
今回は、ローソク足チャートの時間足の種類とそれぞれの特徴、自分のトレードスタイルに合った時間足の選び方、デイトレードのメリットとデメリット、どの時間足を選んで使えばいいのかなどを解説します。
★今回のポイント!
ローソク足チャートの主な種類と特徴
トレードスタイルに合った時間足の選び方
デイトレードでトレードするメリットとデメリット
デイトレードで見るべき時間足
FX取引をするとき時間足はどれを選べばいいのか?
ローソク足チャートにはさまざまな種類があり、ひとつのローソクが表す時間の長さによって呼び方や使い方が変わってきます。長期のものでは年足や月足、少し短いもので週足や日足、短期になると時間足や分足、超短期のものでは秒足やティックチャートなどです。
どの時間足をメインに利用するかは、どのようなトレードスタイルで、どのようなトレード手法で取引するかによって見るべきチャートは異なってきます。長期投資目的でティックチャートを参考にすることや、スキャルピングに年足はあまり意味がありません。
次に、主な時間足の種類とそれぞれの特徴を解説しますので参考にしてください。
主な時間足の種類と特徴
さまざまな長さの期間で表される時間足の中で、トレードでよく使われているローソク足チャートの主な種類とそれぞれの特徴を解説します。
日足チャート
日足チャートとは、1日の値動きを1本ずつのローソクで表して作られていくローソク足チャートで、1日の価格の変化を見ることができます。
その日の始値、高値、安値、終値がひとつのローソクで表されるため、1日の値動きの変化を確認しやすいことが特徴です。相場がどの方向に向かっているのか、大まかなトレンドを把握するのに適しています。
1日1本ずつ作られていくので、相場がどちらに優勢なのか、流れをみながら大まかなトレンドが確認できます。
1時間足・4時間足
1時間足や4時間足は、日足より短い時間の値動きを1本のローソク足で表してチャートを形成する時間足です。1週間や数日程度の比較的短時間で売買を行うスイングトレードでは、エントリーのタイミングを見極めるために1時間足や4時間足が使用されます。また、短期トレードではトレンドの確認に使われ、長期トレードでは売買のタイミングに利用する人も多くいます。
1分足・5分足・15分足
分足と呼ばれるチャートで、1分、5分、15分など、分単位で1本のローソクが表されチャートが形成されます。
短時間で売買を繰り返す手法でトレードするときに、エントリーポイントを見極めるために使われることが多いです。特に、スキャルピングやデイトレードをトレード手法としているときに、直前までの動きを把握して、細かい値動きの中でエントリーを詳細に判断するために活用されます。
自分のトレードに合った時間足の見つけ方
見るべきチャートは、スキャルピングなのか、デイトレードなのか、自分のトレードスタイルによって有効な時間足は異なってきます。それぞれの時間足の特徴を理解して、自分のトレードスタイルに対して実際の取引に役立つかで決めることが大事です。
そして、自分の投資手法に時間足が活用できているかは、トレードをしながらいろいろと試してみる必要があります。いくつかの時間足を利用しながら実際にトレードをしてみて、自分にとって使いやすくて利益を出しやすい時間足に絞っていきましょう。取引を繰り返しながら、トレードスタイルや手法に合わせて、見るべきチャートの時間足を追加したり変更したりします。
FXのトレード手法による時間足の選び方
ここでは、FXの主なトレード手法であるスキャルピング、デイトレード、スイングトレードの3つについて、エントリーポイントを見極めるにはどの時間足が向いているのか解説します。
スキャルピングなら1分足・5分足
スキャルピングとは、1回のトレードが数秒から数分という短い時間で終わり、何度も取引を繰り返す手法のことで、チャートを見続けながら瞬間的にトレードの判断を次々としていきます。
細かい値動きの中で、1回のトレードを短時間で何回も繰り返すため、1回ごとの利益は小さくなりますが、その分回数を重ねて利益をコツコツと積み重ねていきます。
主なトレードスタイルの中で、1回のトレードに要する時間はスキャルピングが一番短いため、チャートで使用される時間足は1分足や5分足が一般的です。
デイトレードは15分足~1時間足
デイトレードとは、1回のトレードを数十分から数時間かけて取引する手法です。ポジションを保有する時間はトレーダーによってさまざまですが、基本的には翌日以降にポジションを持ち越さないことがルールです。
1回ごとのトレードでは、スキャルピングよりもポジションを持っている時間は長くなり、利益も多くなります。スキャルピングより落ち着いた状態で、1日のうちに何度かトレードを繰り返して利益を積み増していくことが可能です。
デイトレードでは、ポジションを持つ時間が人によって異なるので一概には言えませんが、エントリーポイントの見極めや短期トレンドの把握など、用途に合わせて主に15分足や30分足、1時間足などがよく使われています。
スイングトレードは4時間足や日足
スイングトレードとは、ポジションの保有期間がさらに長く、1回のトレードを数日から数週間かけて行うトレード手法のことです。
スキャルピングやデイトレードよりも長期間ポジションを保有するため、チャートを確認する回数も減り、トレンドを見極めれば1回のトレードで得られる利益も大きくなります。しかし、ポジションを長く保有する分、リスクも高まることに注意が必要です。
スイングトレードではデイトレードと同様に、人によってポジションを持つ時間が異なります。基本的に日をまたいで取引をするため、4時間足や日足、週足などが多く使用され、短期トレンドの把握に活用されています。
初心者向け!FXのデイトレードで稼ぐメリット・デメリット
デイトレードは初心者でも取引しやすいトレード手法といわれています。ここでは、デイトレードのメリットとデメリットを詳しく解説していきます。その特徴を把握して、メリットを活かし、デメリットをカバーできるように理解を深めてください。
デイトレードで取引をするメリット
デイトレードが初心者向けとされるのには、いくつか理由があります。ここでは、デイトレードの主なメリットを3つ紹介しますので、自分のトレードスタイルに合っているか、または合いそうか、意識しながら確認してください。
短期間で効率的に稼げる
デイトレードは、ポジションを翌日に持ち越さずにトレードを行い、1日に複数回の取引を実行して稼ぐ方法です。つまり、それだけの取引するチャンスがあるということです。
取引機会が複数回あって、何度もエントリーできるトレード手法なので、少ない資金でもトレード回数を増やしてコツコツと利益を積み重ねていきます。少しずつ取引量を増やすことが可能になり、資金効率もよくなるでしょう。
デイトレードでは、ポジションを保有する時間が限定されているため、1回のトレードで大きく利益を得られることも少ないです。しかし、リスクを抑えることが可能になり、知らない間に大きな損失を出すこともありません。
損切りをする習慣がつく
デイトレードの場合は、ポジションを翌日に持ち越さないというルールがあるため、含み益でも含み損でも必ず当日中に決済します。
デイトレードのルールに則ってトレードを繰り返していると、当日中にポジションを決済させることが前提となるため、損切りを躊躇なく行える習慣が身につきます。含み損を抱えたまま、どうにも判断ができなくなりポジションを持ち続け、リスクや不安をそのままにしたり、損失を無駄に大きくしたりすることがありません。
初心者のうちに損切りの習慣が身につくことは大きなメリットになります。
急な為替変動による損失を防げる
世界中で取引されている為替相場は24時間動いているため、いつどこで何が起こるかわかりません。瞬間的に価格が大きく動くことや、翌日に確認したときには、予想とは逆方向へ大きく動いていることもあります。
FXでは、ポジションを持っている間はリスクを抱えています。夜寝ている間など、突発的なことが起こって急な為替変動をした場合でも、デイトレードではポジションを持ち越していないため、損をすることがありません。つまり、ポジションの保有期間を限定することで、急変による損失を回避できるメリットがあります。
また、1日のうちに取引機会が何度もあるため、1回のトレードで損失を出しても次のチャンスがあると思えるでしょう。そのため、1日のトレードが負け越しても、明日があると気持ちを切り替えやすい手法です。
デイトレードで取引をするデメリット
デイトレードには、初心者に対して複数のメリットがある一方で、トレードをする際には気をつけたいデメリットもあります。内容をよく理解して、注意してトレードしましょう。
取引回数が多いためコストがかかる
FXで、トレードを何度も繰り返す手法を取り入れている際に、気をつけなければならないものにコストがあります。
日本のFX会社では基本的に取引手数料は無料ですが、トレードするたびに影響してくるスプレッドがコストとなり、実質の手数料として負担になります。
デイトレードでは、スキャルピングほどではないにしろ、1日に複数回のトレードを行うことが多いです。そのたびにスプレッド分のコストがかかり、利用するFX会社や通貨ペアによっては負担も大きくなります。
トレードごとにかかってくる取引コストを抑えるためには、取引手数料は無料で、各通貨ペアのスプレッドも狭いレートを提示しているFX会社を選ぶことが大切です。
チャートを見ている時間が長い
デイトレードでは、その日の値動きを分析しながら、為替相場の細かい動きや方向性を考えてトレードします。また、為替相場に影響を与える経済指標や要人発言などのスケジュールを把握して、注意しながらトレードを繰り返します。
そのため、ポジションを持っている間は、基本的にモニタリングを続けて集中する時間が長くなります。トレードのチャンスを狙っているときも、エントリーのタイミングを見極めるために、チャートを確認する時間が増えますので、取引中は疲れを感じやすいでしょう。
特に、会社員や主婦などで普段の仕事や家事など、他のことで忙しく疲れが溜まっているときには、人によっては大きな負担に感じることもあります。
デイトレードでチェックしたい時間足とは?
実際にデイトレードを始める際に、どの時間足をチェックすればいいのかわからない人に向けて、デイトレードでチェックしたい時間足と、その特徴と活用の仕方を紹介します。
4時間足で大きな流れを把握する
4時間足は、相場の大まかな流れを見るために最適で、短期のトレードでも大まかなトレンドを把握しておくと勝ちやすくなります。デイトレードでは、相場の流れを見るために4時間足が活用されることが多いです。
時間の短い下位足の小さい値動きが寄り集まって、上位足を形成していきトレンドを作り上げていきます。1時間足や30分足、15分足などの時間足より、その値動きを含んだ、長期の4時間足のほうが「だまし」に遭うリスクが少なくなる傾向があります。
5分足などの短い時間足では下降していても、長い時間足などでは上昇トレンドを形成していることもあり、時間足によって流れが異なることも多いです。まずは、4時間足で1カ月程度の相場の流れを確認して、大局を把握しましょう。
1時間足で直近の流れを把握する
4時間足で大まかな流れが把握できたら、分析するべき時間足の期間を短くして、直近1週間程度のトレンドを判断するために1時間足を利用します。
デイトレードより長期でトレードしている人たちの動きが表れやすい1時間足を分析して、為替相場の流れを判断することで、自分のトレードに活かすことができます。
トレードを実際に行う前には、1時間足をチェックしてトレンドの方向性が変化していないか確認してから、十分な戦略と自信を持ってエントリーするとよいでしょう。
15分足や30分足で前日からの流れを把握する
デイトレードでは、数分から数時間でポジションを決済します。そのため、1時間足でトレンドを判断したら、より短い時間足の15分足や30分足で前日からの流れを把握して、エントリーのタイミングを図るとよいでしょう。
1日の値動きの波を把握しやすく、より細かい価格の上下動をチェックできる15分足や30分足はデイトレードにとってとても有効です。
ただし、自分のトレード回数に応じて、適している時間足は異なります。1日の取引回数が1~2回程度の少ない回数であれば30分足、より回数を重ねて数十分ごとに取引をするのであれば15分足などと変えてみるとよいでしょう。
5分足や3分足でエントリーポイントを絞る
直近の値動きが顕著に表れるのが、5分足や3分足などの時間足です。15分足や30分足でエントリーのタイミングがつかめたら、より細かい動きにも注意を払ってみましょう。
5pipsや10pipsなど、細かく数pipsを狙って、ピンポイントでトレードを行うような場合には、5分足や3分足などの短い時間足は特に有効になってきます。
短い時間足を利用すると、エントリーポイントを見極めて、細かくかつ素早くトレードを行えるため、精度の高い取引が可能になります。
FXのデイトレードでは複数の時間足をチェックしよう!
ローソク足チャートは複数の時間足があり、自分のトレード手法によって最適な時間足が異なります。デイトレードでは、4時間足で大まかな相場の流れを把握してから、より短い時間足にシフトしていって、エントリーポイントを絞っていく方法がおすすめです。トレードをする際には、複数の時間足をチェックし、勝つための精度を上げていきましょう。
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