【FX初心者講座】第四章 トレード手法の種類編
FX初心者向けに書いた分かりやすい講座。FXを始めたい方はまずコチラから。
まずは正しい知識から。
1.ローソク足
2.移動平均線
3.抵抗ライン
4.ボリンジャーバンド
5.ストップロス
6.順張り・逆張り
7.現在の価格だけを意識する
8.スキャルピング
9.デイトレード
10.スイングトレード
11.ポジショントレード
1.ローソク足
ローソク足とは
チャートとは、為替の動きを表すグラフのことです。チャートには、値動きを表す期間の長さによって、「日足(ひあし)」「週足(しゅうあし)」「月足(つきあし)」「年足(ねんあし)」があります。
- 日足: 1日単位
- 週足: 1週間単位
- 月足: 1ヶ月単位
- 年足: 1年単位
そして、その期間の値動きを棒と線で表したものを、ローソク足と言います。ローソクの形で、4本値(始値・終値・高値・安値)を表しています。
始値より終値が高い時は、陽線といい、白いローソク足になります。
始値より終値が安い時は、陰線といい、黒いローソク足です。
高値と安値は、上下に突き出したひげと呼ばれる線で表します。
2.移動平均線
移動平均線とは
下のチャートを見てください。
ローソク足が並んでいます。このチャートでは、陽線は白、陰線は青です。
では、赤・青・黄色の線は何でしょうか。
これは、移動平均線といって、過去の値動きの平均を示し、トレンド(相場の動く方向)を見るのに使います。
このチャートには、5日・10 日・25 日移動平均線が並んでいますが、このように、設定数値を変えた移動平均線を同じチャート上に複数表示することで、短期・中期・長期トレンドを把握することもできます。
例えば、25 日移動平均線で約1ヶ月間の短期トレンドを、75 日移動平均線で約3ヵ月間の中期トレンドを確認します。
また、短期の移動平均線が長期の移動平均線を上抜いた状態をゴールデンクロスと言い、強気のサインとされます。
逆に、長期の移動平均線が短期の移動平均線を下抜いた状態をデッドクロスと言い、弱気相場へ移行したとも言われます。
このように移動平均線は、トレンドの開始や終了・反転を確認するのに役立ちます。ただ、移動平均線はマーケットの動きを予想するものではないことに注意しましょう。
3.抵抗ライン
トレンドとトレンドライン
トレンドとは、相場が上か下か、どちらに向かっているかを示すものです。
投資とはトレンドに乗ることだとも言えるので、現在のトレンドがどうなっているかを認識しておくことはとても大切です。
トレンドは、2種類または3種類に分類できます。
• 上昇トレンド
• 下降トレンド
• トレンドがない(横ばいトレンド)
トレンドの把握のために、トレンドラインを引くことがあります。
上の図のように、上昇トレンドラインは切り上がる安値と安値を結んでラインを引き(水色の線)、下降トレンドラインは切り下がる高値と高値を結んでラインを引きます(赤色の線)。
ラインを引く値は、人によって最高値(もしくは最安値)を採用する人もいれば、始値(もしくは終値)を採用する人もいます。正解はないので、トレンドラインはかなり主観的なものになります。つまり、人によって引いた線は異なります。
トレンドラインは、日足・週足・月足いずれについても引くことができますが、一般的には長期のものほど重要視されます。例えば、日足では上昇トレンドに見えても、週足では下降トレンドである場合も多いので、トレンドは長期→短期という流れで見る習慣をつけましょう。
ポジションを持つ時は、長期・中期・短期がどのようなトレンドになっているかを認識することが大切です。短期のトレンドを追うとしても、中長期のトレンドの影響も受けるからです。
例えば、中長期トレンドが上昇の時には、短期でも上昇トレンドの時にしか取引しないという考え方もできます。短期トレンドが下落で、中長期トレンドが上昇の場合、早めに手仕舞いすることを意識します。
短期・中長期トレードのスタンスのちがいは、以下の通りです。
短期・中長期トレードのスタンスのちがいを、きちんと意識せず混同していると、レバレッジが高いのにストップロスの幅を広く設定するなど、損失につながります。
サポートとレジスタンス
上昇トレンドも下降トレンドも、上昇(下降)の後、一度下落(上昇)し、また上昇(下落)します。この動きを繰り返すことで、安値(谷)と高値(山)ができます
この谷の地点をサポート、山の地点をレジスタンスと言います。
サポートは、この谷で止まって上昇に転じたことにより、売りよりも買いの勢いが勝っていたことになります。つまり、この谷は値の下落を食い止める抵抗(サポートライン)の地点と考えることができます。
一方、レジスタンスはその逆で、この山で止まって下降に転じたことにより、買いよりも売りの勢いが勝っていたことになります。つまり、この山は値の上昇を食い止める抵抗(レジスタンスライン)の地点と考えることができます。
サポートラインとレジスタンスラインは基本的に同じ考え方であり、どちらも抵抗ラインと表現できます。抵抗ラインの地点を把握しておくと、上昇トレンド中の戻し(下げ)のメド、下降トレンド中の戻し(上げ)のメドをつけやすくなります。
サポートとレジスタンスの逆転
上昇トレンドの場合、レジスタンスを突破して上昇した場合、今までのレジスタンスラインが新しいサポートラインに変化します。
旧レジスタンスラインを突破しても、そのまま上昇し続けることはありません。いずれ新たな山を形成し落ちてきます。その時、以前突破した新サポートライン(旧レジスタンスライン)が、値の下落を食い止める抵抗となります。
もし、この時に新サポートラインを下抜けてしまうようだと、今までの上昇圧力に陰りが生じ、トレンド転換の可能性も出てきます。
反対に、下降トレンドの場合、サポートラインを突破して下落した場合、今までのサポートラインが新しいレジスタンスラインに変化します。
旧サポートラインを突破しても、そのまま下落し続けることはありません。いずれ新たな谷を形成し上がってきます。その時、以前突破した新レジスタンスライン(旧サポートライン)が、値の上昇を食い止める抵抗となります。
もし、この時に新レジスタンスラインを上抜けると、今までの下降圧力に陰りが生じ、トレンド転換の可能性も出てきます。
トレンドの注意点
上昇・下降トレンドのほかに、横ばいトレンドがあります。上でもなければ下でもない方向感のない動き、つまり膠着(こうちゃく)状態のことです。
実際の相場では、トレンドがない状態がかなりあります。そういう時には、無理して相場に参加してはいけません。「ポジションを持たない」ことも、ポジションの一つです。
膠着(こうちゃく)状態の時は様子見し、トレンドが発生した時にトレンドに乗りましょう。
4.ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドは、移動平均線と標準偏差(-2σ ~ +2σライン)で構成されている
ボリンジャーバンドとは
ボリンジャーバンドとは、移動平均線の上下に帯のようなバンドをつけ加えることによって、現在の価格が直近の値動きと比べてどのレベルに位置するのかが分かるチャートです。
ボリンジャーバンドは、移動平均線をセンターラインとして算出された幅で、上方に+2σ(シグマ)ライン、下方にー2σラインなどが描かれます。
統計学では、移動平均線から上下の標準偏差(±1σライン)内にデータが入る確率は約 68%、移動平均線から上下の標準偏差2倍(±2σライン)内にデータが入る確率は約 95%であることが知られています。
買いと売りのタイミング
価格は、25 日移動平均線から上下の標準偏差2倍(±2σライン)内に収まるケースが多いです。バンドを逸脱する場合は、相場の前提条件に大きな変化があったり、突発的事象の可能性があるため、以下の逆張り手法が一般的です。
買いサイン: -2σラインを割り込んだ(近づいた)時
売りサイン: +2σラインを上抜けた(近づいた)時
ただし、バンドの考案者であるボリンジャー氏は、逆の順張りを推奨しています。例えば下の図で、バンドの収縮状態が長く続いた後(図内1)、価格がバンドを突き抜ける(図内2)ようであれば、トレンド転換の可能性が高いため、順張りで売りを仕掛けます。
つまり、ボリンジャーバンドは逆張りにも順張りにも使える、中上級者向けの指標と言えるでしょう。(順張り・逆張りについては、4-6.順張り・逆張りで説明します。)
5.ストップロス
ストップロスと抵抗ライン
ポジションを持つ時には必ず、ストップロスをいくらに入れ、いくらで手仕舞いするか、戦略を立てましょう。手仕舞いについては、トレンドが続く限りついていき、反転したら手じまいという考え方もできるので、戦略として必須なのはストップロスです。
一般的なストップロスの位置
買いポジションのストップロスは、抵抗ライン(サポートライン)のすぐ下に置きます。
売りポジションのストップロスは、抵抗ライン(レジスタンスライン)のすぐ上に置きます。
サポートラインとレジスタンスラインには、刻々と変化するラインと固定されているラインがあります。
変化する抵抗ライン
移動平均線やボリンジャーバンドのラインは、抵抗ラインになりますが、これは時間とともに変化していきます。
固定されている抵抗ライン
次のポイントは、固定されています。
- 前日高値・安値
- 前回高値・安値
- 過去に何度も反発してきたライン
これらは皆が意識するポイントであり、その結果サポートラインやレジスタンスラインが形成されます。そのほか、一定の値幅(フィボナッチ)などもあります。
抵抗ラインを相場の節(ふし)と考えて理解すると、取引は簡単になります。以下のチャートでも、前回高値と前回安値近辺で反発していることが分かります。
★ 金(ゴールド)/ドル XAU / USD 日足チャート
赤色のラインが抵抗ライン(レジスタンスライン)
水色のラインが抵抗ライン(サポートライン)
抵抗ラインで反発する可能性が高いため、サポートラインのすぐ上で買い、レジスタンスラインのすぐ下で売るポジションを持ちます。
抵抗ラインで止まらない時は、ストップロスで逃げます。思った方向と反対に行ったため、手仕舞いしましょう。
抵抗ゾーン
過去に多く取引された価格帯は、抵抗ゾーン(サポートゾーン・レジスタンスゾーン)として意識されます。抵抗ゾーンとは、抵抗ラインの幅が広くなったものであり、抵抗ゾーンでは相場が動きにくくなります。
★ ニューヨークダウチャート
上のチャートの2つのラインの間は、抵抗ゾーン(取引が比較的多くされてきた価格帯)です。
株でいえば、出来高が多かった価格帯です。為替には出来高が表示されませんが、考え方は同じで、出来高が多かったところが抵抗ゾーンになります。
このゾーンは居心地の良いところであるため、チャートの進みが遅くなったり、ゾーンを抜けるまでに時間がかかったりする傾向があります。
取引が多いゾーンでは、過去その価格帯でポジションを持った人が含み損を引っ張っていて、そこで手仕舞いすることも比較的多くなります。
ヤレヤレ売り(やっと買値に戻ったので売る)・ヤレヤレ買い(やっと売値に戻ったので買い戻す)がされるゾーンです。
反対に、過去の取引がほとんどない価格帯は、抵抗するものがない、つまり真空状態になり、スルスルと動くことになります。つまり抵抗ゾーンを抜けると、スルスルと動きやすくなり、これを「真空地帯を行く」と言います。
★ ニュージーランドドル/円 チャート
このチャートでは、過去何度も下落に転じてきた天井があり、赤色の抵抗ライン(レジスタンスライン)を超えるためには相場にパワーが必要です。
ただし、この抵抗ラインを上抜けると、過去の取引が少ない真空地帯になるため、スルスルと上昇する可能性が高くなります。
ストップロスの目安
短期取引のストップロス幅
短期取引のストップロス幅は、1回の取引のロスを 2%とすると良いでしょう。レバレッジごとのストップロス幅(買値からいくら下か)の目安は、次のようになります。
中長期取引のストップロス幅
ストップロスは、レバレッジが高ければ高いほど、狭くする必要があります。例えば、下の表は、長期的に上昇トレンドが発生している時に、押し目で買っていくためのストップロスの目安です。
レバレッジ5倍で、右肩上がりのトレンドの押し目で買ったポジションが、買値の2円~3円(2%~3%程度)下のストップにかかるとすれば、それは上昇トレンドに変化が生じた可能性があると判断して、相場の様子を見るということです。
ところで、買いポジションではストップロスを入れる人も、売りポジションを持つ時にはストップロスを入れ忘れることが多いのでご注意ください。
為替では、売りも買いも通貨ペアの売り買いが逆なだけなので、どちらも同じ考え方をします。
もちろん、通貨ペアはそれぞれちがうので、通貨ペア特有の動きはあります。自分の得意な通貨ペアを作っておき、得意なペアに絞ると良いでしょう。
トレール(トレーリングストップ)
例えば、買ってから相場が上昇したとします。どこまで上昇するか分からない場合、ストップロスを上げていって上昇相場についていき、急落が始まったらストップロスにヒットさせて利益確定する方法をトレールといいます。
トレールを自動的にやってくれるシステムもあります。その場合は、ピークからいくら下落したら利益確定というオーダーを、事前に出しておきます。
★ 豪ドル/円 日足 ボリンジャーバンド
豪ドル/円が、日足ボリンジャーバンドの+1σ(赤色の線)と+2σ(紫色の線)の間に位置して、巡航速度で急上昇しています。巡航速度とは、トレンドが一定の勢いで推移していることを指します。
上昇し続ける相場はないため、いつかは崩れるわけですが、(特に為替相場は大きなレンジ相場を形成しやすい)、ここでトレールの価格目安がいくつかあります。
(1)巡航速度が崩れるポイント
(2)ボリンジャーバンドのセンターライン(黒色の線)を割るポイント(現在 85.50 円近辺)
(3)他の大きな抵抗ラインを割るポイント
(1)の巡航速度が崩れるポイントは、上の図のチャートでは +1 σのライン(赤色の線)を割る時です。
割れそうかどうかを見るには、1時間足を見てみましょう。
★ 豪ドル/円 1時間足 ボリンジャーバンド
現在、センターライン(黒色の線)の上ですが、ボリンジャーバンドがくびれてきていることが分かります。
くびれてきた後は、上か下かに大きく動き出しますが、センターラインが下向きなので、下方向に大きく動き出す確率の方が高いと判断できます。
従って、日足の+1σ(赤色の線)を割ったら利益確定という戦略が考えられます。
(2)ボリンジャーバンドのセンターラインを割るポイントは、トレンド転換になる確率が高いポイントです。割れなければ押し目になる可能性があるポイントです。
(3)豪ドル/円の 85 円は、過去、反転ポイントになることが多かったラインなので、抵抗ラインとして認識できるため、85 円を割ったポイント、例えば、84.80円などがトレールの利益確定ポイントとして考えられます。
トレールをどのように入れるかは、短期~長期のスタンスなどで変わってきます。
ストップロスを付けて反転した場合
時々、買いポジションにおいて、ストップロスを付けたと思ったら、その後下がらないで上昇することがあります。
たとえば、豪ドル/円の 80 円が、皆が意識をしている抵抗ライン(サポートライン)だとすると、その下には多くのストップロスがあり、80 円を明確に割った場合は下落が加速することが多いです。
80 円を抵抗ライン(サポートライン)とした場合、ストップロスは 79.80 円周辺に置くことが多いのですが、この 79.80 円を少し割ったあたりで反転することもあります。
★ 豪ドル/円 10 分足 ボリンジャーバンド
相場は生き物のようなものであり、皆の意識を重ね合わせたものですから、その時々に、目安のストップロスを微調整する必要があります。また、FX 会社によっては、抵抗ラインの割り方が大きく、ストップロスを付けやすい会社もあるので、FX 会社によっては調整が必要です。
このようなストップロスを付けた直後に、そこからほとんど下げずにウロウロしている場合は反転することが多いので、再度買ってみるという戦略もあります。ただし、その場合でも、直近の安値にストップを置くと良いでしょう。
6.順張り・逆張り
順張り(じゅんばり)
ポジションの持ち方にはいくつかパターンがありますが、大きく分けて、順張りと逆張りの2つに分かれます。
順張りは、トレンドの順方向にポジションを持つ方法です。
例えば、上昇トレンドが始まったら、上にブレイクしたポイントを買っていく手法です。レジスタンスラインを上抜けしたら買い、サポートラインを下抜けしたら売ります。
つまり、順張りは、直近の最高値を買い、最安値を売ります。これで利益がでる確率は5割以下と言われていますが、損を小さく抑えながら利益も伸ばせる手法です。
逆張り(ぎゃくばり)
逆張りは、トレンドの逆方向にポジションを持つ方法です。
例えば、右肩上がりのトレンドの下げたポイント(押し目)を買ったり、下落トレンドから反転トレンドに反転するポイントで買ったりする手法です。つまり、目先下げている中で買い、上げている中で売ります。
右肩下がりのトレンドの下げ局面を買っていき、下げては買いを繰り返すのはナンピン買いと言い、避けるべき方法です。
相場では、一直線に上昇や下落をすることはなく、必ず波を打ちながら上昇もしくは下落します。トレンドが発生したのを確認してその押し目で買うのが、一番分かりやすいです。
ドテン売り・ドテン買い
FX では、上昇相場時に買いで利益を出すことも、下落相場時に売りで利益を出すこともできます。為替は、通貨ペアという考え方なので、買いと売りでは概念のちがいはありません。
買いでも売りでもチャンスがありますが、
・買いポジションを利益確定したら、すぐ売りポジションを持つ (ドテン売り)
・ 売りポジションを利益確定したら、すぐ買いポジションを持つ (ドテン買い)
という、上昇も下落も全部取ってしまう取引も可能です。
しかし、初心者は、基本的にはドテン売りやドテン買いはせずに、買い方向だけもしくは売り方向だけと、一方向に絞って取引をするのが良いでしょう。
なぜならば、売りも買いも頻繁に行うと、相場観が崩れ、どちらもいい加減になり、うまくいかなくなるからです。
また、なかなか利益を出せない人は、片方向だけの取引にしてみると利益を出しやすくなるでしょう。
片方向だけにすることで、欲をコントロールできたからという要素もあるのかもしれません。片方向だけの取引で、確実に利益を出せるようになってから、両方向取ることを考えてみても良いでしょう。
ちなみに、FXでは売り買いが同じ概念なので、この通貨ペアは買いだけ、この通貨ペアは売りだけと分けることになります。
両建て
両建てとは、例えば、ドル/円を 80 円で買いポジションを持っているとします。
上がると思って買ったものの予想に反して下げてきた場合、様子を見るために、79 円で追加で売りポジションを持って、上に行っても下に行っても利益にも損失にもならないようにすることを両建てといいます。
つまり、買いと売りのポジションを同じだけ持っている状態です。ここで、さらに下げて底を打ったら売りポジションを決済し、反対に、一旦上昇して天井を打って再下落を開始したら買いポジションを決済します。
しかし本来は、最初の予測と反対に動いた時点で、機械的にロスカットすることが戦略です。ストップを入れずに、予測と反対に動き出したら両建てにして問題を先送りにするのは、戦略がないということです。
そのため基本的には、両建てはお勧めしません。そもそも、両建ては意味がないので、できない FX 会社も多いです。(米国では、両建ての概念自体がなかったり薄かったりします)
さらに、両建てを外す(決済する)のは結構大変です。両建てをうまく外せるくらいならば、両建て状態に陥ることはないでしょう。
両建ては、年末に利益を確定すると税金を支払う必要があるため、一旦両建てにして利益を先送りするくらいにしか使わないと思って下さい。
7.現在の価格だけを意識する
以下のような質問をよく受けます。
(1)100 円で買ったポジションと、90 円で買ったポジションがあります。現在、80 円まで下げて、まだ下げそうです。どちらのポジションを損切りしたらいいでしょうか?
(2)100 円で買ったポジションと、90 円で買ったポジションがあります。現在、110 円まで上げて、そろそろ半分利益確定しようと思います。どちらのポジションを利益確定したらいいでしょうか?
2つの回答は、どちらでも同じ、つまり、どちらでも良いです。(ただし、税金のことは考えません)いくらで買ったポジションであっても、現在価格は同じだからです。
相場では、現在の価格がいくらかだけを考えることが大切であり、いくらで持ったポジションかは考えないことが大切です。なぜなら、買値を意識することで、現在の相場を客観視できなくなるからです。
例えば、現在 80 円の相場があり、買いポジションを持っていたとします。80 円から急落しそうなので、手仕舞いするかしないか迷っていたとします。
ここで、買値が 90 円だから、81 円だから、75 円だからと考えてしまうと、判断に迷いが生じます。過去を見るのではなく、現在だけを見ることが、正しい判断をする秘訣です。
打診買い・打診売り
打診買いとは、例えば、底値ゾーン(買いゾーン)と判断した時に、様子見で少し買ってみることです。
底値と言っても、大底(一番の安値)でなくても目先の底値ゾーンという判断したポイントであり、打診買い後に下げることも充分予測しての行動です。
人は、心理的に、チャートを見ているだけの時と、自分が実際にポジションを持ってチャートを見ている時では真剣さがちがいますので、打診買いをすると相場をしっかり追うようになります。
また、打診買いをしたということは、買い戦略が始動しているわけで、次をどのタイミングで買うかを考えているということです。ピンポイントで底を狙うのではなく、慎重にポジションを構築しようとする行為です。
打診売りは、その反対の方向ですが、考え方は全く同じです。
間違えたらすぐ手仕舞い
例えば、以下のような間違った取引をしたとします。
(1)ストップロスを入れていない
特に、売りでストップを入れていないのは、損失無限大のリスクを抱えます。
(2)スワップを払うポジションを持ってしまった
時間を敵にするポジションは基本的に持たない。例外は短期取引だけ。
(3)予測と反対にドンドン動いている
間違ったらすぐに認めることが大切です。
ここで大事なことは、何も考えずにすぐ手仕舞いすることです。なぜなら、人は考えると自分の都合の良いように考えてしまうため、損失が大きくなる確率が高いからです。
8.スキャルピング
ここからは、トレードの手法である、スキャルピング・デイトレード・スイングトレード・ポジショントレードについて、見ていきましょう。
スキャルピングとは
スキャルピングの元々の意味は、薄く頭皮をはぐことを指します。市場から薄い利益を剥ぎ取ることをイメージしたものです。
相場の性質として、一定期間は一定方向に動くことから、一定方向に動く最小の時間単位で利益を薄く確実にもぎ取るのがスキャルピングです。実際には、数秒~数分間の取引となり、デイトレードのトレード期間を最小化したものといって良いでしょう。
トレード時間が短い分、利益幅も小さくなりますが、短い時間一定方向に動くポイントを取ることから、利益になる確率が高くなります。そのため、取引のレバレッジを高くし、トレードを何度も繰り返すことによって、薄い利益をコツコツと積み重ねるといった手法です。
大きな金額の取引となることと、瞬間の値動きを利用するので、ポジションを持つタイミングや、相場が逆の方向に行った場合の素早い損切りといった、反射神経的な決断力が勝敗を左右します。
トレード技術というよりゲームのような瞬発力が必要とし、レバレッジが高い取引のため、トレード中は PC の前に張りついて相場を見続けることになります。
PC のクラッシュ、FX 会社のシステムダウン、突然の介入など、突発的な事故があっても大丈夫なように、取引口座には最低限の証拠金だけ入れておき、何かあっても強制ロスカットで終わらせれば良いようにしておきましょう。
向いている時間帯
相場にある程度の変動が必要ですので、ボラティリティ(変動率)が大きい相場が向いています。
ただし、あまりにも激しく動きすぎると、スプレッドが開いたり、予想と反対に動いた時に大損をするので、初心者は、比較的動きが穏やかな東京市場やヨーロッパ市場で試してみるのが良いでしょう。
大きな指標発表時(米雇用統計など)には、とても大きな変動になるため、初心者は手を出してはいけません。
参考:米雇用統計は、原則として毎月第一金曜日に発表があります。
- 東京市場: 9 時~ 11 時頃
- ロンドン市場: 16 時~ 18 時頃
- ニューヨーク市場 : 22 時~ 24 時頃(夏時間では 21 時~ 23 時)
向いている通貨ペア
売買取引の回数が多いので、取引コストが小さい通貨ペアを選ぶことが重要です。
かつ、ボラティリティ(値動き)が大きい通貨としては、ユーロ/ドル、ポンド/ドル、ドル/円などがあります。動きやすい通貨ペアは、その時々で変わっていきますので、自分の扱いやすい通貨ペアを選びましょう。
利用するチャート
スキャルピングの手法は様々ですが、基本的にはファンダメンタルは考えずに、テクニカル指標を用います。お勧めのチャート分析手法としては、ボリンジャーバンドがあります。
売買のタイミング
逆張り
1分足トレンドの中での逆張りです。例えば、上昇相場では、レジスタンスラインでの売りや、サポートラインでの買いが考えられます。一旦天井と判断すると手仕舞いのための売りが大量に出るので、急落するポイントを狙います。
ボリンジャーバンドの各ラインでの反発でエントリー
数 pips ~ 10pips くらいを抜いてポジションを閉じるという手法になります。ローソク足は、日足、1時間足、5 分足と長い足から見ていき、1 分足を見ながら取引します。反発点は、前日高値・安値や、節、ボリンジャーバンドの各ラインを狙うことになります。
順張り
ボリンジャーバンドのセンターラインを超える時に仕掛ける方法が考えられます。例えば、下のチャートの○印の部分で仕掛けます。
ボリンジャーバンドの次のライン(例えば、+1σや+2σ)に到達したら利益確定するのが、一つの目安です。
また、抵抗ラインだと思ったポイントが崩れたら、ロスカットポイントになります。
注意点
スキャルピングはデイトレードの極小版のため、相場観はデイトレードと同じです。スキャルピングと言えど、長い足である日足・1時間足・5分足を確認の上、1 分足を見ましょう。
なぜなら、短い時間足は長い時間足の影響を受けるからです。大きなトレンドを意識して、逆らわない方向で取引をしましょう。
相場がポジションと逆に動いてしまった時は、すぐ逃げることが大切です。
スキャルピングの原則は、ほとんどドローダウンしない(含み損がない)動き出して止まるまでの間を取ることです。
つまり、ドローダウンと利益幅が少ないことで勝率を高くするという視点を持つことが、スキャルピングでは一番大切です。
向いている取引ツール
スリッページがない、約定率が高い、約定スピードが早い、システムの反応が高いことが大切です。スリッページは、提示されているスプレッドが取引時に開くことです。
指標発表時に相場が大きく動き出した時などがスキャルピングのチャンスですが、約定するスプレッドが開いてしまうとその分がロスになります。
CFD の原油が動くとユーロ/ドルが動き出すような時には、原油のチャートを出しておくのも良いので、CFD のチャートも表示できると良いでしょう。
9.デイトレード
デイトレードとは
デイトレードとは、1回のトレードで数十ポイント(pips)~ 100 ポイント(pips)程度の利ざやを目標に、1日数回取引する手法のことです。
1日の終わりにポジションをゼロにして終わるのが基本ですが、これは、寝る前に損益を確定して、寝ている間の相場変動の影響を受けないためです。
5分足などの短い足を見ながらトレードしますが、日足や1時間足など長い足の確認が必要なのは、スキャルピングと同じです。
目先の動きにとらわれず、買いで入る場合も売りで入る場合も、できるだけ引きつけてからエントリーし、ポジションを持った後は、目標地点に到達するまで利益確定を我慢する必要があります。
初心者の場合、ずっと相場を見ていると、我慢ができずに中途半端なポイントでポジションを持ったり、利益確定を急ぎすぎたりしてしまいますので、指値を活用して、時々相場を見る程度のほうがうまくいくでしょう。
向いている時間帯
- 東京市場: 9 時~ 11 時頃
- ロンドン市場: 16 時~ 18 時頃
- ニューヨーク市場 : 22 時~ 24 時頃(夏時間では 21 時~ 23 時)
また、日本時間の朝 6 時頃は、ドル/円やクロス円が底を打つことが多いので、その時間帯に仕掛けると利益になる確率が高いです。他にも、16 時頃と 21 時頃は、トレンドが変化するポイントなので、そこで仕掛けができる可能性があります。
向いている通貨ペア
デイトレードに向いている通貨ペアは、以下の要素が必要です。
- よく動く(ボラティリティが高い)
- 流動性が高い(スプレッドが小さい)
- 自分の思った方向に動きやすい
実際には、ドル/円・ユーロ/ドル・豪ドル/ドル・豪ドル/円・ユーロ/円・ポンド/円・ユーロ/ポンドなどが良いでしょう。
利用するチャート
デイトレードには、冷静に相場分析をする必要があるため、自分が利益を出しやすいチャートを元に取引をします。ボリンジャーバンドはお勧めの一つです。
また、よく知られたものでは移動平均線があり、これだけでも十分取引は可能です。
まず一日の大きな流れをイメージし、相場がその通りに動けば、その流れを元にエントリーポイントと利益確定ポイントを決めます。具体的な手法は人それぞれですが、前回高値・安値、前日高値・安値、直近高値・安値などがひとつの目安になります。
売買のタイミング
ボリンジャーバンドの押し目を狙う
例えば、上の図の○部分は、センターラインがサポートになっている上昇トレンドの押し目と考えて、ポジションを取ることができるポイントです。
注意点
材料がでると、短期的に大きく動くことがあります。材料が発表になりそうな時刻などを、あらかじめ調べておくことが大切です。
デイトレードはレバレッジが高めになりますので、PC の不調に備えて、予備のPC があるとより良いでしょう。
また、下記のルールを守るようにしましょう。
- 自分が決めた最初のルールを守ること
- ストップロスを確実に入れること
(1回の損は、最大でも自己資金の2%以内に収める) - 頻繁に取引しないこと(美味しいタイミングを待つ)
頻繁に取引しないとは、利益が出る確率が高い時に絞って、その分レバレッジを上げる方が良いということです。
向いている取引ツール
スリッページがない(約定価格がずれない)システムが良いでしょう。デイトレードは比較的レバレッジが高いので、システムがダウンすると大きなダメージを受けるため、安定したシステムが望ましいです。
10.スイングトレード
スイングトレードとは
スイングトレードとは、数日から数週間程度の、相場の波の一周期の値動きを利用して利益を狙う手法です。
たとえば、年間の収益目標が100単位であった場合、このなかの50単位を運が良ければ、1回のトレードで達成することも可能です。
スキャルピングが0.1の収益を1000回積み上げ100とする手法とするなら、スイングトレードはその対極に位置づけられるものです。
スイングトレードは、為替市場に大口の売買を投入するヘッジファンドが、最も駆使するトレーディング手法です。したがって、ヘッジファンドが為替市場に参入してくるタイミングと重なった場合、大きな収益が見込める可能性があります。
ポジションの保有期間
ポジションの保有期間は、相場によって、また見ている足の長さによって微妙に変わってきます。スイングトレードは中長期のトレードであるため、最初はレバレッジを抑えるとよいでしょう。
通常は、100 ポイント(pips)~ 1000 ポイント(pips)程度の値幅を収益目標にします。大きな一つの波動を狙うため、ポジションを持った後は、見ているチャートの一つの波が終わるまで保有することになります。
つまり出口は、波動の高値や安値である必要は全くありません。また、トップアウト、またはボトムアウトを確認してから手じまっても全く問題ありません。
スワップ金利が支払いになるようなポジションには注意
一つ注意点をあげるとするなら、ポジションを保有する期間が相対的に長くなるため、スワップ金利が支払いになるようなポジションは、あまり好ましくありません。
通常、スイングトレードは日足の動きをメインにトレードします。エントリーのタイミングとして、1時間足が売られ過ぎ、または買われ過ぎのタイミングでエントリー出来れば、有利な展開に持ち込むことができます。
エントリーにインディケーター等を用いて、買い場や売り場を探すこともあります。いずれにしても短期的に売られ過ぎ、買われ過ぎの局面を狙うことに変わりはありません。
スイングトレードに向いている銘柄・通貨ペア
スイングトレードに向いている銘柄・通貨ペアは、以下の要素が必要です。
・比較的長くトレンドが見込まれそうなもの
・流動性が高いもの(新興国通貨等は不適切、市場流動性が乏しく、スプレッドが広く、思惑と逆に動きた時、またはストップロスのスリッページが大きくなります)
・相場は美人投票の繰り返しですから、皆にみられているもの、つまり、為替だと米ドル/円やユーロ/米ドルなどが最良です
株だと、日経225やユーヨークダウなどがよいです
・政治情勢が安定的な通貨であること
ただし、適切な銘柄・通貨ペアはその時々に変化していきます。
利用するチャート
スイングトレードでは、簡単な売買ルールによって取引するのが良いでしょう。
75 日指数平滑移動平均線(75EMA)はお勧めのインディケーターの一つです。75 単位としたのは、大体3か月の営業日が75日程度であり、こうした理由から採用されています。その結果、相場にフィットする可能性が高いと判断しているからです。
また、単純移動平均線よりも指数平滑移動平均線の方が、直近の価格変動を重視しているため相場にフィットすることが多いと考えられています。
売買のタイミング
ローソク足の終値で 75 日指数平滑移動平均線(下のチャートのオレンジ色の線)が明確に上向き、または下向きのトレンドが形成されている時に着目します。
この局面で、価格が終値で75 日指数平滑移動平均線に戻ったところでエントリーというルールが分かりやすいかもしれません。
上のチャートの、最初の青い円の部分で買いシグナル発生、そのまま買いポジションを保有して、次の赤い円の部分で利益確定となります繰り返しますが、利益確定は高値や安値である必要は全くないのです。
注意点
スイングトレードは、レバレッジをさほどあげる必要性もなく、比較的心理的なストレスは低い取引手法です。しかし、相場が思惑と外れた方向に動くリスクを回避するために、ストップロスは必須です。
ストップロスは、サポートやレジスタンスの外側に入れますが、一回のストップロスで 2%以内のロスに収まるようにするとよいでしょう。買いの場合、相場の上昇に合わせてストップロスを上げていくことも大切です。(売りの場合は逆)また、自分が決めた最初のルールは守りましょう。
向いている取引ツールなど
比較的大きな資金を証拠金として預けるので、安心して取引できるFX証拠金会社で取引するのがよいでしょう。
11.ポジショントレード
ポジショントレードとは
ポジショントレードとは、数週間から数ヶ月、場合によっては数年にわたり長期にポジションを保有する手法です。比較的大きなトレンドで利益を出すため、基本的にはテクニカル分析を重視するものの、ファンダメンタル分析も大切になります。
押し目買いや戻り高値売りが基本ですが、目先の底値圏を買いゾーンとし、目先の高値圏を売りゾーンというように、買いポイントや売りポイントは、ゾーンと考えると良いでしょう。金融信用収縮時など、大きく売られたところを買うという戦略も可能です。
通常、底値や高値のピンポイントでポジションを持たないので、一時的に含み損(ドローダウン)もそれなりにあるため、ストップロスは狭すぎるとすぐにロスカットされてしまうため、比較的広いロスカット幅となります。
レバレッジは 1 ~5倍程度以下になり、取引は頻繁ではないので、相場をあまり見ることができない人に最適です。日足を中心に見ますが、短い足はより長い足の影響を受けるため、週足や月足などの確認も必要です。
1回の売買で、数 100 ポイント(pips)~ 1000 ポイント(pips)以上の利ざやが目標になります。単純に為替差益だけではなく、スワップ金利も利益にすることができます。長期トレードになるため、スワップを払うポジションは避けましょう。
ポジショントレードは長期トレードのため、デイトレードなどの短期トレードと並行すると混乱するため、取引する口座を分けて管理すると良いでしょう。初心者でも中上級者でも活用できます。
向いている通貨ペア
ポジショントレードに向いている通貨ペアは、以下の要素が必要です。
- トレンドが発生しやすい
- 流動性が高いメジャー通貨(マイナー通貨は不適切)
- スワップ金利が多い方が良い
- 自分の思った方向に動きやすい
実際には、豪ドル/円・ドル/カナダドル・ユーロ/スイスフラン・豪ドル/ドルなどの中から選択することになります。その時々に、好ましい通貨ペアは変化します。マイナー通貨は不安定なので、手を出さないようにして下さい。
利用するチャート
ポジショントレードでは、上昇トレンドを買いで入る場合には押し目を買っていき、下落トレンドを売りで入る場合には戻り高値を売っていきます。
21 指数移動平均線(21EMA)はお勧めのチャートの一つです。
21 日指数移動平均線は、直近 21 日間の平均価格を指数的に重みつけをして平均価格をつなげたラインです。21 単位にしたのは、相場にフィットすることが多いと判断しているからです。
ここでは、単純移動平均線ではなく指数移動平均線を使っていますが、指数移動平均線の方が相場にフィットすることが多いと判断しています。
金融信用収縮などで大きく下落するような場合には、底値ゾーンを買っていきますが、この時は前回安値などを意識します。
売買のタイミング
ローソク足が、21 指数移動平均線を越えて上に位置していれば、上昇トレンドに転換です。
21 指数移動平均線でサポートされていることを確認し、21 指数移動平均線にぶつかる近辺が押し目となるので、そこで買いましょう。21 指数移動平均線を割ってきたら、利益確定です。
例えば、上のチャートでは、最初の○部分で買って、次の○部分で売りです。
また、下のチャートは豪ドル/円の週足チャートですが、金融信用収縮などで大きく売られた場合に底値ゾーンで買うのも有効です。前回安値を意識してください。下落の突っ込みの先端では、特にボラティリティが大きい(変動が大きい)ので、最大でもレバレッジを2倍以下に押さえることをお勧めします。
ただし、これは先進国通貨だからできることであり、株式投資やマイナー通貨の場合、破綻して株価がゼロになったり、極端に下げる可能性もあるのでご注意ください。
ポジショントレードは、レバレッジを低く収めるため、比較的安心感があるトレードですが、突然の事件等により相場が大きく変化するリスクを回避するために、ストップロスは必要です。
ただし、レバレッジ1~2倍であれば、ストップロスを入れないことも可能です。ストップロスは、サポートラインの下に入れることになります。
買いの場合、相場の上昇に合わせてストップロスを上げていくことも大切です。押し目から 2 ~ 3%の水準を割った場合、トレンドが変わった可能性があります。自分が決めた最初のルールは守りましょう。
向いている取引ツールなど
大きな資金を証拠金として預けるので、安心できる会社で取引するのが良いです。取引ツールには高度なものは必要ありません。
ただし、暴落時に買ったりしますので、サーバーが安定していることや、スプレッドが極端に広がらないなど、目に見えない部分が大切になります。