「●年ぶりの高値・安値」の真意
12/2 23:00にSmartLogicFX で配信した内容です。
本日は欧州時間に入り、EUのバルニエ主席交渉官より、「英国との(FTA)交渉では漁業権などの3分野で解決できず、合意なきEU離脱となる可能性」が示されています。
交渉期限である年末を控えた双方の応酬とみていますが、この発言が嫌気され、GBPUSDが本日高値1.3441から同安値1.3295まで急反落、EURUSDも1.2087からやや値を下げています。
ここまで日経平均先物12月限大きな変動はなし、欧州株はまちまち、ダウ先物は前日比で-130ドル程度とやや方向感に欠ける展開となっています。
さて、よく金融市場や為替市場で現在の水準を示す時に「○○以来の」、あるいは「●年▲か月ぶりの高値/安値」という表現がされます。
聞き流せば、「久しぶりの高値、安値なんだな」となりますが、これがかなり重要で、そうした数年ぶりの高値や安値は「さらに値幅を伸ばすポテンシャルがある」ということです。
今朝のメルマガでは申し上げませんでしたが、EURUSDは筆者の記録では2018年の5/1以来、実に2年7か月ぶりの高値をつけ、本日さらに上値を伸ばしたことになります。
解釈の仕方ですが、「●●年ぶりの高値/安値」というのは、その後に何度も高値/安値を更新する可能性があるということです。
これは新値更新、つまり高値や安値を何度も更新し続けることで、「買い遅れや」、「売り遅れ」の市場参加者が最終的に「買い急ぎ」や「売り急ぎ」に転じるという構図です。
こうした点を踏まえますと、29年ぶりの高値を更新した日経平均株価の上昇ポテンシャルは大きく、為替市場でもEURUSDの下値は引き続き限定的でしょう。ポジションは変わらずです。