本日はトルコ中銀の金融政策の発表に注目
昨日の動き
昨日は、米製薬大手ファイザーの新型コロナワクチンの最終治験結果の発表を受け、ダウは寄付きから上げ幅を拡大し、ザラバでの上げ幅を一時160ドル付近まで拡大しました。
その後、「NY市、感染再拡大から学校を再び閉鎖へ」(NYタイムズ)と報じられ、ダウが上げ幅を全て失いマイナス圏となり、為替市場ではリスク回避の動きからドル売りの流れが反転しました。
米国時間の午後に入りまして実施された過去最大の270億ドルの20年債の入札は、応札倍率が2.27倍にとどまり前回の2.43倍に比べ低調な結果に。さらに7か月ぶりに低人気で終わりました。
米金利は長期を中心に上昇し、ダウは引けにかけては一段安。為替市場でもドルを買い戻す動きが強まり、オセアニア通貨や欧州通貨が高値圏より反落となっています。
先行した株式市場がやや調整局面に入っていることもあり、以下のポジションは減額方針でいきます。
詳しいポジションは、SmartLogicFXにて公開しています。
TCMB(トルコ中銀)が政策金利を発表予定
本日は、20:00にTCMB(トルコ中銀)が政策金利を発表予定です。現行の10.25%からの大幅な利上げが予想されています。
この1か月、中銀総裁解任、新総裁任命、中銀の政策に強く介入してきたエルドアン大統領が「苦い薬でも必要なら飲む」(11/11)と、利上げを受け入れるかのような発言をしています。
これに伴い、TRYJPY(トルコリラ/円)は史上最安値の12円付近から大きく反発し、足元では13円のミドル付近で推移するなど、一部利上げを織り込んだ動きとなっています。
焦点はずばり「利上げ幅」。2%程度では材料出尽くし感がありますので、出来れば3~5%の利上げが欲しいところです。後者であればトルコリラは一段高となる可能性があります。
市場は「据え置き」という政策判断を予想していませんので、仮に「据え置き」となった場合は元の木阿弥、12円台への逆戻りでしょう。
なぜ新興国のトルコの金融政策の発表が重要かといいますと、新興国も立派な国際金融市場の一部であり、新興国の異変は広くリスク要因だからです。
かつて2018年夏に、トルコリラが急落するトルクショックが発生した時には、地続きの欧州通貨も大きく売られました。
是非、TCMBの結果に注目いただければと思います。詳しい解説はこちらの動画をご覧ください。