政府・日銀の介入懸念は杞憂

円買い介入の心配は杞憂。その可能性は現時点で1合目程度。円買い材料見当たらず。
昨日は欧米株の堅調推移、米政府機関の早期解除観測も根強く、金融市場はリスクオン的な動きが続きました。
為替市場では円を売る動きが優勢となるなか、USDJPYが今年2/4以来の高値155.04まで上伸、クロス円も全般堅調推移が続いています。
トレードポイント
毎度のことですが、為替市場に緩やかな水準訂正が到来することで、逆張りを中心とした取引を手掛けるミセスワタナベはどうしても後手に回ります。
OANDAラボなどを参照しても、この円安局面では静かに円買いのポジションが増加しており、USDJPYではこの比率が今朝時点で54.4%となっています。
スワップのつき方もネガティブであり、仮に円安方向に進まなくても、時間が経過するほど不利となります。
さらに昨日は155円台にしっかり乗せたことで、155円に設定されたRKO(リバーズ・ノックアウト)等のエキゾチック系のオプションは粉砕されています。
これにより、今年の春先以降にダウンサイドで有利な価格でドルを調達(買うことが)できた投資家・投機家で、権利が消滅した層は必ず一定数存在します。
必要であれば、再度ドルを買わざるを得ず、ここからの円売り・ドル買い要因となります。
さらに、大半の人が想定していなかった155円という水準に乗せてきたことで、上述のミセスワタナベを含め、ドルを買い遅れている筋も多くいます。
昨日は予防的にポジションを半分決済してしまいましたが、円売り継続でしょう。
気になる政府・日銀の円買い介入の可能性ですが、現時点では1合目程度、基本的には前回の介入地点を上回ってこないと機運は盛り上がらないので、想定水準は昨年高値161.95の上でしょう。
そもそも、けん制のトーンもまだ弱すぎで、「断固たる措置」、「(財務省、金融庁、日銀の)三者会談の開催」、「レートチェック」の文言は忘れ去られています。
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