なぜ株価は報道の逆に動くのか 誰も知らない?3つの理由

報道の逆に動く理由は3つ
近年、報道と反対に相場が動くことが増えました。
報道の逆に動く理由は3つもあります。
①材料出尽くし
②金融相場
③巨大な投資資金が相場を創る
それぞれ解説します。
①材料出尽くし
これは昔からある、報道と逆に動く理由です。
次のような表現が使われます。
・材料出尽くし
・織り込み済み
・噂で買って事実で売る=セル・ザ・ファクト
市場の期待がすでに株価に織り込まれていることから
上昇の材料が出尽くした
下落の材料が出尽くした
ことによる反転です。
「決算発表が良かったので買ったら、買ったところが天井で、暴落が始まった」
というのは、よくある話です。
投資家は、不確実な噂の段階で株を買い、株価を上昇させます。
その噂が確実な事実(報道)として確認された時点で、利益確定のために売りに回ります。
好決算と報道される前に、好調だと市況が判断して、決算前に株価は十分上昇しているのです。
②金融相場
近年、金融相場により報道と逆に動くことが多くなっています。
金融相場とは政府が金融緩和(利下げ)で株価を上げようとすることです。
「不景気の株高」という表現もここからきています。
景気対策として金融緩和(利下げ)すると、カネ余り状態となり、ダブついた資金が株式市場に流れ込み、不景気の株高現象が生じます。
たとえば、景気対策として政府が金融緩和をしている時に、景気指数が悪いと、政府が金融緩和を強化するだとうと期待して株価が上昇することがあります。
景気が悪い指標なのに株価上昇するのです。
金融緩和で上昇する金融相場に対して、企業の業績に比例するのが業績相場です。
金融相場は本来、業績相場に移行させるための一時的なものであるはずなのですが、そうなっていません。
③巨大な投資資金が相場を創る
これは2000年頃のITバブルと現在のAIバブルで発生していることですが、プロも認識している人は少ないです。
世界の巨大な投資資金が、投資先を探して投下しています。
今、世界的に景気が悪い中、AI関連株が上昇しています。
これは世界的に不景気で他に投資する先がなく、米国のAI関連株に一極集中しているということです。
この時に景気悪化の報道があっても市場は無視するので、報道と逆に動いているように見えることが多くなります。
なぜ近年報道の逆に動くことが多いのか
近年、報道と逆に動くことが多くなっている一番の原因は金融相場が主流になっているからです。
本来一時的な金融相場をずっと継続していることが原因です。
相場は本来、自然な動きをします。
ところが、資本主義の国々でも社会主義的な「政府が相場をコントロールしようとする金融相場」が主流になったのです。
金融相場では報道と逆に動くことが多くなります。
金融相場は官製相場ともいえます。
危険な官製相場
政府の金融緩和策量が少ない時、マーケットが株価を下落させて、金融緩和を催促する「催促相場」もあります。
政府がマーケットを動かすだけではなく、マーケットが政府を動かすのです。
政府が相場をコントロールしようとしたことで反対にマーケットが政府を動かす要因にもなったのです。
本来、相場は自然に任せるのが良いと思います。
日本の1990年以降の20年以上の株価下落も官製相場が原因です。
最後に
官製相場は問題の先送りになるだけのことが多いです。
たとえば、金融危機を延命すればするほど、そのダメージは大きくなります。
私たちは、このロジックを理解することでピンチをチャンスに変えることが可能です。
https://real-int.jp/articles/2316/














