米PPIの結果に注目

米中協議が形式的な進展、米5月のCPI(消費者物価指数)が市場予想を下回ったこともあり、リスク資産である米株は買い先行で始まりましたが続かす、前日比ではマイナスで引けています。
金利は低下、午後に入り実施された10年国債の入札も堅調な結果で切り抜け、金利は一段の低下、利下げの織り込みも若干進んでいます。
為替市場では主要通貨に対しドル売り優勢の展開のなか、USDJPYが昨日安値144.33まで反落、EURUSDが4/22以来の高値1.1499まで上値を拡大しています。
こうしたなかで、米国政府から中東地域の緊張の高まりから、在イラク大使館職人に退避勧告が出されていますが、全体のムードをやや暗くしています。
トレードポイント
昨日のCPIは市場予想を下回る番狂わせとなっていますが…。
(1)企業が(輸入による)物価上昇を転嫁せずに自社で吸収している
(2)関税前に在庫を膨らませていた
(3)CPIは下流に位置していることもあり、まだ関税の影響が川下に漂着していない、
等が理由でしょう。
本日は米国で5月のPPI(生産者物価指数)が発表されますが、予想値は以下の通り、
PPI:前月比、(予想+0.2%、前回-0.5%)
PPI:前年比、(予想+2.6%、前回+2.4%)
コアPPI:前月比、(予想+0.3%、前回-0.4%)
コアPPI:前年比、(予想+3.1%、前回+3.1%)
前月のまさかの低下の反動から、あくまでゆるやかな反発予想ですが、CPIが市場予想を下回ったこともあり、川上のPPIも同じ予想をするしかありません。
1つ変数となりそうなのは(3)の存在、漂着に時間がかかっているだけとすると、PPIは静かな上昇となる可能性があります。
読みにくいですが、重要度という点ではPPIは格下、CPIが下振れた以上、PPIも予想を下回ると予想するのがメインシナリオだと思います。
日々のUSDJPYの引けの水準に注目すると、先週金曜以来、4営業日続けて144円台で引けと大きな動きは影をひそめ、全体的な変動率は低下基調となっています。
ドタバタしてポジションを入れ替える機運に乏しいこともあり、現状維持。
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こうした流れを加味したポジションの組み換え、市場参加者から伝わる裏事情、金融機関のレポートの概略等はSmartLogicFXのなかで展開していきます。
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