金融危機前に準備すること
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金融危機の準備
新NISAに対する良い質問をいただきました。
質問
金融危機で株暴落になるなら今は何もしないのが良いのですか?
今後、金融危機が来る可能性が高いと判断していますが、
だったら今は何もしなければよい、とはなりません。
今は激動の時代、過去の延長線上に未来がない時代なので、次の金融危機は今までの金融危機とは違うからです。
そもそも金融危機だけではなく、
想定外の災害
戦争
その他、多くの想定外の事件が起こり、各相場が大きく動くのが激動の時代の特徴です。
多くのプロが確信を持って株に強気である時は危険アラートです。
合わせてお読みください。
https://real-int.jp/articles/2445/
昔の常識(=教科書的知識)は今の非常識になっているものがあります。
突然ポジションを持つ必要
2001年以降、金融資産の半分をゴールドにすることをお勧めしてきました。
すでにゴールドは大きく上昇しています。
ゴールドは金融危機の保険的な意味合いも持ちます。
(株価暴落するとゴールドも一時的に下げますが、そこは積極的に買いです)
今2024年2月4日現在、株より現金で持っているのが良いと思いますが、
突然、さらにゴールドの買いポジションを増やした方が良いとか
穀物にした方が良いとか
ポジションの変更が必要になる可能性があります。
突然の相場の激変の可能性があると判断しているからです。
このように激変や突然の危機に対応する思考をサバイバル思考という言葉を使っています。
今後、数年の間に
ドルが基軸通貨で無くなる
反対に、ドルが新金本位制を導入して基軸通貨を死守する
など突然の変化があることも想定しておくと良いと思います。
ニクソン・ショックにより、1972年以降、金本位制が終わり、変動相場制に移行した時も多くの人にとっては突然の想定外のことでした。
突然の大地震や津波があるかもしれません。
そのような時には相場の本質を理解しておかないと対応できないので、今のうちにしっかり投資リテラシーを上げておくことが大切です。
激動の時代は、正しい知識を得て準備した人に富が移動する時代だからです。
証券口座などを作っておく
準備しておくという意味では証券会社等の口座などを作って、取引できるようにしておく必要があります。
一般に口座開設には何日か必要ですし、注文の仕方なども、しっかり把握しておく必要があります。
https://real-int.jp/articles/2451/
現金ポジションとは
現金は、現金というポジション「現金ポジション」のことだという概念を持つと良いです。
現金ポジションを持っていることが良い時と悪い時があります。
日本の1990年台は、株の長期下落、預金は高金利の時代だったので
長期に高金利が固定される貯蓄性の高い生命保険や、定額貯金などが良かった時代がありました。
日本の長期デフレの時代は現金ポジションが良い時でした。
大きなインフレの時代は、現金ポジションが大きなリスクになります。
インフレ時、現金ポジションは好ましくありませんが、
金融危機前の株の天井圏の株の買いポジションはもっとダメです。
一番お勧めのゴールドも高値圏です。
このような時は、長期投資の人も、各相場目先の変化に注視することが大事です。
相場についていくという概念が大切です。
合わせてお読みください。
https://real-int.jp/articles/2429/
ちなみに、原油は戦争で大相場になる可能性があるので今後も上昇に追従です。
預金、現金の保全
現金ポジションには次のようなものがあります。
銀行預金
証券会社の預け金
手元現金・タンス預金
金融危機になると銀行や証券会社の破綻もあるので、預金を守るためのペイオフ対策も大切です。
銀行
銀行では一人一行1000万円以内にするか、当座預金にすることで保全されます。
大きな金額を持つ人は大手銀行で当座預金
数千万クラスでは、1000万円以下の預金に分散
ネット銀行には大きな金額を入れない
(簡単に引き出せない可能性があります)
証券会社
証券会社も1000万円以下は投資者保護基金により補償されます。
FX会社
FX会社は全額信託保全されています。
手元現金・タンス預金
現金は災害時に備えて6ヶ月分の生活費くらいあると良いです。
何もしないことが投機になる?
今後、大きなインフレが来るとすると、現金ポジションは急落します。
(インフレとは現金の価値の下落です)
何もしないこと、現金でもっていることがリスクになるということです。
つまり、
「リスクを取らないために何もしない」とならず
「何もしないことがリスクを取っている」ということです。
現金から乗り換える先のポジションは次のようなものになります。
ゴールド
原油
穀物
日経225
ニューヨークダウ・S&P500
その他
ここで注意しなければいけないことがあります。
激動の時代は現金から乗り換える時に詐欺的なものを紹介されることが多いということです。
暗号資産・仮想通貨、不動産、その他の金融商品には詐欺的なものが多いです。
危険なキーワードは「インフレ対策」「儲かる」「節税対策」です。
円は紙くずになる?
質問
某氏が主張されている、円安が進み200円になり、そして500円になり、
最終的には紙クズになるという件について、ご意見をお聞かせください。
激動の時代は、ドルも円も、かなり大きく動くと思います。
為替変動に連動し、日米の株も同時に大きく動くことも多いでしょう。
しかし、どのような順番でどのくらい動くかは現時点では判断できません。
大きく円高になってから、大きく円安になるかもしれませんし
大きく円安になってから、大きく円高かもしれません。
大規模な金融危機が来るとは確率の高いことだと判断していますが、
各相場がどのように動いていくかは、現時点では分かりにくいことが多いです。
相場についていくという考え方をし、決めつけないことが大切です。
プロの話を鵜呑みにしない
基本的に某氏の言うことは鵜呑みにしないでください。
ドル暴落の可能性があるので、先に大きな円高になるかもしれません。
決めつけて考えることは危険です。
ちなみに、私が激動開始日とした2007年6月8日頃、
「激動の時代が始まるので全ての投資を止める時」
とセミナーで話をしていました。
この時のセミナー参加者から
「某氏がこれからインフレになるので、思いっきり借金をして不動産を買え、と勧めていたので、ワンルームマンションを買おうと思うけどどうか」
という質問をいただきました。
これから金融危機がくるので、今のタイミングで買うことは、お勧めできないことを伝えて、その方は購入されませんでした。
その後、2008年9月リーマンショックが来て不動産価格も株も大暴落しました。
某氏本人も借金をして不動産を買っていたので、大変な思いをしたようです。
プロが確信を持って間違える典型例です。
相場は多くの要因で動きますので、二元論的に決め打ちで予測できるものではありません。
分かりやすい時と分かりにくい時がある
相場では金融危機が来る可能性が高いことは分かりやすいことだと思っています。
株暴落のピンポイントでのタイミングは分かりにくいですが、2024年中に金融危機となる確率は8割くらいの感覚です。
ドルが急落したり、円の急落もあると思いますが、現時点では、その順番や、どこまで下げるかも分かりません。
ゴールド、原油、株、現金など、その時々に分かりやすい時があります。
投資は分かりやすい時だけポジションを持つことがローリスクハイリターンとなります。
プロは「分からない」が言えない
相場に限らずプロは「分からない」という言葉が嫌いです。
相場には分かりやすい時もありますが、分かりにくい時も多いです。
分かりにくい時に、分からないといえるのが、本当のプロです。
相場の本質を理解する
金融危機前の今のうちに相場の本質の理解、リテラシーを身に付けておくと良いです。
相場の本質を理解するには
日々動いている相場の中で
正しい解説や知識を得て
どのようなポジションを持つかの助言を受けることが
一番実践的な学びになると判断しています。
教科書的な知識は役立たないことが多いですし
経済指標や政府発表も、ごまかしやプロパガンダが多く
プロを含めて確信を持って間違える人が多い時だからです。
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