株高を警戒せよ 投資に勝つ秘訣は「一般ニュースを疑え」
現在、良いニュースには敏感に反応し、悪いニュースには反応薄。また相場状況を示すVIX(恐怖)指数も下落です。
市場は総楽観相場になっているので、しばらく株価は上昇しそうな動きです。
株価は、総悲観の時は下落しにくくなり、総楽観の時は突然急落することが多いので、「短期的」に買ったら下落に備えてストップロスを入れておくことは必須です。
ニュースで相場が動くことが多いですが、ニュースをうのみにすると投資では間違うことになります。
例えば、来年11月の大統領選に向けてトランプ大統領は景気を悪化させたくない、株価を下落させたくない時期なので、トランプ政権の政策は金利を下げたり、中国の関税を撤回したりする方向であるとニュースが報じると、そのまま信じてしまいます。
確かにトランプ氏は来年11月の大統領選を意識していく時期に入っていくとは思いますが、ニュースがそのように報道すればするほど、本当か? という視点も大切になってきます。
米国メディアは金融業界との関係が強く、金融に都合の良い話を取り上げる傾向が強いからです。
米大統領選に向け株高はホントか
金融だけではなく「軍産複合体」「クリントン」「中国」とも米国メディアは関係が強いため、報道全般にバイアスがかかっています。
トランプ大統領はフェイクニュースと言ってきたようにメディアと戦ってきました。
一番象徴的なことは、前回の大統領選でトランプ氏が当選したら株価は大暴落するというような報道ばかりでしたが、実際にトランプ氏が大統領に当選すると株価は急騰したことです。
また、先日は米国ブルームバーグの「中国商務省は7日、米中両国が相互の製品に賦課している関税を段階的に撤回することで合意したと発表した」というニュースを受けて、日経平均株価(日経225)は急騰しました。
しかし、これは中国側の意図であり、後からトランプ大統領が否定をしたことで株価は下落しました。ニュースをうのみにして株を買った人は、はしごを外されたことになります。
今までも米中貿易戦争については、中国側の報道で上昇、トランプ大統領側の報道で下落が繰り返されてきました。
米中貿易戦争の実態は覇権争いなので、中国と米国との摩擦が一時的に収束することはあっても、確実に収束するものではないと判断しています。
実際に今月6日、米国では公務員年金の中国株投資を禁止する法案が議会に提出されました。中国は挑発と受け取るでしょう。
投資では、「一般のニュースを信じない」。良い意味で疑うことと正しい情報を得ることが大切です。