指標発表の動きに飛び乗るのはどうしたらいいか
「雇用統計などの指標発表の動きに飛び乗るのはどうしたらいいか」、FX初心者の方から必ず質問される事のひとつが、これです。
過去チャートを見ると、指標発表に合わせて大きな動きになる場合があるので、「この指標発表と同時にポジションを取れば儲かる」と誰でも考えます。初心者の頃の私もそう考えましたが、相場の原則を知っている今はこんなことはしません。
私が指標発表のタイミングでトレードしない理由は次の通りです。
- 結果がわからない上か下かに賭けるのはただのギャンブル。
- 上か下かどちらでもいい、と考える時点でトレード戦略を持っていない。
- 急激な動きでは発注しても約定しにくい。
- もし約定してもスプレッドが拡大しているので、不利な値になる。
こうしたデメリットに対し、メリットは、もし、上手くいけば大きく取れるかもしれない、ということしかありません。つまり指標発表でトレードするのは確率が良くないわけです。
それでも多くの人(主に初心者)がトライしようとするのは、確率高く儲ける自分のスタイルが出来上がっていないからか、そもそも自分のトレードの確率データを取っていないからではないでしょうか。
趣味のトレードなら、ギャンブル感覚もいいですし、勝ったり負けたりは楽しいかもしれません。しかし、これでは相場で生きることはできません。確率を無視しているからです。
FXで勝ち、生き残るためには何よりも戦略が必要で、そのためには確率や期待値を把握することが不可欠です。小学生のサッカーのように目の前に来たボールをただ蹴るだけでは、ゴールは偶然でしかありません。
チャートを分析して、どこに動くポイントがあるかをまず確認することが大切です。指標があろうとなかろうと、要人が発言しようと、相場が動くポイントでなければ、ヘッドラインに飛び乗る人の分しか動きません。
チャートから相場が動くポイントを探し出した上で、指標予定を把握し、予め戦略的にオーダーを置いたり、ポジションを取ることが効率的で損をしにくい指標の使い方だと思っています。