EURUSDが重い理由 オプションの存在も?
ここまでのEURUSDの経緯
EURUSDが節目の1.2000を手前に上値が重くなっています。
4/15は、戻り高値を更新する1.1993まで上昇する場面がありましたが、買い戻し一巡後は、上値重く推移しました。
4/16も、高値を更新する1.1994まで上伸する場面がみられましたが、その後は静かに反落しています。
3/11のECB理事会の後のラガルド総裁の記者会見でPEPP(パンデミック資産買入れプログラム)の枠、1.85兆ユーロを使い切らないでもよいという方針が示されていました。ややタカ派の発言でも、当日のEURUSDの高値は1.1990にとどまりました。
その後も1.1990-1.2000を何度か試しましたが、いずれも失敗して、その後の3/31には年初来安値の1.1704までの下落となった経緯があります。
EURUSDがこの節目の1.2000を超えて、大台定着となるには非常に大きな買いが発生する必要があります。
シカゴ通貨先物市場のユーロの建玉
参考までに、CFTC(米商品先物委員会)の公開するシカゴ通貨先物市場のユーロの建玉は、4/6時点で依然67522枚の買い持ちとなっています。
大きな為替市場のなかでは大した大きさではありませんが、市場全体の縮図とも解釈できます。EURUSDが1.2000を超えてこない、1つの要因として判断してもよいでしょう。
上値が極めて重い背景はバリア系のオプションの存在?
EURUSDが節目の1.2000を前に、上値が重いという指摘は上記で説明しましたが、市場関係者の話を総合すると、場合によっては、1.17-1.20のDNT(ダブル・ノータッチ・オプション)などが存在するのかもしれません。
簡単に説明させていただければ、取引を結んである一定期間、為替の水準がこのレンジ内にとどまり、一度も両サイドに振れなければ、勝ちとなるトレードです。
必然的に、両サイドがタッチしないように、防戦するわけで、エキゾチック・オプションの一種です。あくまで憶測の域をでませんが、上値が極めて重い背景に、こうしたバリア系のオプションが存在するのかもしれません。
オプションのバリアについては、ちょうど西原さんの記事で説明していますので参考にされてください。
影響力が高まるオプション
https://real-int.jp/articles/583/
また、有料になりますが、オプションの初歩を学べるコンテンツもありますので、こちらもよろしければご覧ください。
為替取引に生かすオプションマスター・スタートダッシュコース
https://www.xfine.info/opstart/
SmartLogicFX で配信した内容から抜粋しています。
詳しいポジションはSmartLogicFX で配信しています。