ドル円下落は継続するか注目の週
先週は終わってみれば、USDJPYは日足で5日続落、7/31の安値104.19に迫る104.28まで下げました。
年初からの主要通貨の騰落をみた場合、米ドル安の受け皿となってきたのが、ユーロ、スイスフラン、円で、こちらに共通するのは「経常黒字国(圏)」ということです。
足元で、ユーロ高とスイスフラン高が小休止、米ドル安の受け皿が円にシフトしてきたと考えると分かりやすいかもしれません。
先週、BOE(イングランド銀行)がマイナス金利の導入に向けた議論を開始しましたが、それはコロナの再拡大や合意なき離脱で、市場が混乱した時の最終カードとみておきたいところです。
こうした動きに向けて、BOEのベイリー総裁が9/22、9/24の両日、オンライン形式の講演にのぞむ予定ですので、何か示唆的な発言があるかもしれません。
FRBパウエル議長が、9/22、23:30から下院金融サービス委員会、9/23、23:00から上院銀行委員会で議会証言にのぞみ、議員からの質問に応じます。
ただ、タイトルが「コロナウイルス支援・救済・経済保障法」(=CARES法)に関してですから、金融政策に言及する可能性は低そうです。
9/23には、ユーロ圏主要国で、9月のPMI(購買担当者景気指数)が発表予定ですが、南欧を中心に新型コロナの感染が再拡大しています。PMIの低下はユーロ売り要因ですから、要注目です。
9/24-25は、臨時のEU首脳会議が開催予定。FTA(自由貿易協定)の締結をめぐり、英国に何かメッセ―ジの発信があるかが注目となります。
日欧米の金融政策の発表を終え、今週は材料的に小粒なものばかりです。月末を控えるなか、主要通貨の着地点を探る週となりそうです。