FRBパウエル議長講演を受けて
FRBパウエル議長講演
日本時間では26:40から始まったFRBパウエル議長のワシントン経済クラブでも講演ですが、冒頭のところで、「ディスインフレ(インフレの鎮静化)は始まった」と発言、金利は一気に急低下しました。
為替市場では急速にドルが売られ始め、USDJPYで昨日安値130.48、EURUSDでは同高値1.0766、AUDUSDでも同高値0.6988を示現しています。
その後、堅調な雇用統計の結果について問われると「インフレ退治への道のりは長い」「強い労働市場の結果が続けばターミナルレートは上昇する可能性」を示唆しています。
一転、今度は金利は急上昇、この講演前の水準をあっさり回復、為替市場でもドルは買い戻され、USDJPYで戻り高値131.48、EURUSDでも1.07割れまでドルは急速に値を戻しました。
トレードポイント
では、昨日のFRBパウエル議長の講演をどうとらえるかです。
東京時間から先週の米雇用統計以降のドル買いの調整が入り始め、パウエル議長の会見の初めにドルは底をつけました。
総じて、先週のFOMC後の会見と同じで、違っていたのは米雇用統計を通過していますので、強い結果は看過できないと発言したまでです。
FOMC明けでもあり、本日はタカ派の筆頭FRBウォラー理事を中心に多数のFOMCメンバーや地区連銀総裁の講演等が予定されています。
先週のかなり加熱した雇用統計の結果を受け、おそらくこれら多くの講演でタカ派姿勢を鮮明にして市場をけん制してくるはずです。
足元でUSDJPYの1日のフォワードレート(要はスワップ金利、相変わらずこの名称には違和感がありますが…)は1.7銭程度。
米国の実効FF金利(4.58%)と日本の無担保コール翌日物(-0.029%)とUSDJPYの水準(131.10)から算出できます。
これが米国でこの先に2回利上げがおこなわれると、軽く5%を超えてきますが、現在のUSDJPY水準で算出すると大体1.85銭程度まで拡大します。
ここまでフォワードレートが拡大してくると、短期勝負ならともかく、長い間ドルショート持つことができません。
(損切りで)短期的なドルロングが一層されてしまうと、下を売る投資家、投機家は限られてしまうのです。
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