今週は重要イベント多数
4/10 フランス大統領選
本日、第1回目の投開票が予定されていますが、フランス大統領選は1回目に過半数を取る候補がいないと上位2名の決選投票が後日(今回は、4/24)実施されます。
これまでの世論調査から、現職のマクロン大統領と極右国民連合のルペン候補がおそらく決選投票に進むとみられています。
5年前と同じ構図で当時のルペン候補(かつての所属は国民戦線)はフランスフランの復活を政権公約にかかげていましたので、直前にユーロには大きなヘッジ売りが入っていました。
その後、ルペン候補が敗北となったことで、週明けのEURJPYはギャップアップで寄付きその後あっさり10円の上昇となってしまいました。
今回、ルペン候補は移民排斥などで穏やかな政策をかかげ、さらに欧州で加速するインフレにも財政拡張的な政策を提示して右派層の支持を伸ばしています。
4/24の決選投票でもマクロン大統領有利とみられていますが、第1回目の投票で3位以下の票がどう流れるかは読めず、依然金融市場の変数であることに変わりありません。
先週、ユーロが軟調推移してきた背景には(ごく一部)ヘッジの売りもあったかと思いますので、この大統領選の行方は週明け以降の1つの変数として認識しておきたいと思います。
4/12 21:30
米3月CPI(消費者物価指数)の発表
2月の前年同月比+7.9%から一段と上昇幅を拡大させる+8.4%の上昇が市場予想ですが、これに近いかこれを上回るようですと、さらなる金融引き締めが意識されるはずです。
利上げの織り込みの一段の加速、金利上昇から、USDJPYがあっさり125円台に乗せて、2015年の高値125.68を超える原動力となる可能性があります。
4/13-14
RBNZ、BOC、ECBの金融政策の発表
RBNZ(NZ準備銀)とBOC(カナダ中銀)が4/13、
ECB(欧州中央銀)が4/14に金融政策を発表予定、
ECB以外は25bp(0.25%)の利上げが予想されています。
金利の市場はすでにECBの年内50bpを織り込んでいますが、焦点はいつ開始されるか、先週ゴールドマンサックスは早ければ7月開始とのレポートを顧客に送っています。
ユーロ圏3月のHICP(EU統計局基準の消費者物価指数)も前年同月比で+7.5%まで上昇とECBの高官からは景気を減速させてもインフレ退治を優先させる等の発言が飛び出しています。
ECB理事会では政策変更は見込まれていませんが、声明文やラガルド総裁の会見を通じ、量的緩和の終了や利上げに関して踏み込んだ言及があれば、短期的にユーロの持ち直し要因でしょう。
キャリートレードの復活
コロナ後の金融正常化が加速してグローバルで金利がよみがえるなか、この先に再び意識されそうなのがキャリートレードの復活でしょうか。これは低金利の通貨で借り入れ(ファンディング)、高金利の通貨運用する1つの手法です。
かつてリーマンショックの前に豪州の政策金利で7.25%、隣国のNZでも同8.25%あり、円で資金調達してこうしたオセアニア通貨を買い建てる取引が流行しました。
金利収入(インカムゲイン)に加え売買差益(キャピタルゲイン)も狙える取引ですが、これは何も今現在高金利でなくても『これから高金利になりそうな通貨』でもよいのです。
今その筆頭となりそうなのが地味に「米ドル」、キャリートレードが活発化する前にドルを買い建てておけば、提灯がつくわけです。
この1週間程度、日銀黒田総裁、神田財務官、松野官房長官などから、やや円安けん制を匂わす発言が飛び出していますが、瞬間売られたところは全て買い場となっていました。
おそらく、今為替市場で一番リスクの小さいトレードはUSDJPYの押し目買いだと思います。
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